今日はゲーム理論でした.経済と直接関係なさそうに見えますが,駆け引きについて合理的に考える力を身につけることは様々な状況で役に立つと思います(たぶん…).
【授業の内容】
今日,7月1日から様々なモノの値段が上がりました.ガソリンも10円ぐらい上がったし,(みなさんへのアンケートによれば)アイスや魚肉ソーセージも値上がりしたそうです.というわけで,まずは最近の急激なインフレについてちょっとだけ説明しました.ガソリン価格を決めるものは,やはり需要と供給のバランスです.ただし,ガソリンについては実需(実際にガソリンを消費したいという需要)だけでなく,投機マネーによる需要が大きい点が特徴です.中国,インドを始めとする高成長の国々で石油燃料に対する需要は確かに高まっていますが(実需),それにより,これからもっと原油価格が上がるだろうと見越した人のお金が原油市場に流れ込んでいます.むしろそちらの影響が強いと言われています.
言い換えれば,実際の需給バランスで決まる価格よりも高い水準にあるので,そのうち(バブルがはじけたように)値下がりすると思いますが,2,3年先だと言われています.
という話とは関係なく,今回の本題はゲーム理論です.複数のプレイヤーによる駆け引きについて合理的な解釈をしてみました.
まず有名な囚人のジレンマです.これは非協力ゲームであるために,理想的な状況(黙秘,黙秘)が実現できず,両者とも自白するために懲役をくらってしまうというものでした.
続いて,そこでの考え方を発展させて支配される戦略の逐次消去を説明しました.一番分かりづらかったかもしれません.前置きに時間を取られすぎてしまいました….
その後,戦略の逐次消去で解けない問題をナッシュ均衡という考え方で解きました.アンケートの感想では「ナッシュってすごい!」という感想が何人かから寄せられました.凄さがわかってもらえたという点では,この授業も成功だと思います.
最後に逐次手番の展開型ゲームを説明しました.後ろ向き帰納法という考え方で問題を解きましたが,ややわかりづらかったようです.
【課題】
次回までに,下記の財務省による「財務大臣になって予算を作ろう!」をやってみること.次回は日本の財政と税です.
http://www.mof.go.jp/zaisei/game.html
【アンケートの結果】
感想を読みました.もっとも多かったのは「おもしろい」というもので,次に目についたのは「難しすぎる!」というものでした.もっとゆっくりGame.2をやれば良かったなぁとやや反省しております.ただ全体的には好評だったような気がします.
また「テストの形式を教えて」というのが沢山ありました.確かにそろそろテストなので,来週の講義で説明します.まぁみんなきちんと出席しているし,そんなに心配しないでよいですよ.経済学よりも専門の方をしっかり勉強して下さい.
なお,自由記述以外の結果(5段階評価)は,以下の通り.
1.授業態度の自己評価 3.625
2.講義の理解度 3.514
3.講義の総合評価 3.722
2008年7月1日火曜日
経済学A 第10回
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿