今回から分析対象が企業に移ります.
【授業の内容】
前回までの分析対象であった家計は,効用を最大化するという目的の下に行動していました.同様に企業にも目的があります.それは利潤の最大化です.しかしそれを邪魔する様々な制約があるのも家計と同様です.
まず基本的な事柄の確認です.
利潤(Π)=収入(R)-総費用(TC)
収入(R)=価格(P)×量(X)
前提条件:完全競争市場
上記は特に説明しなくても「そりゃそうだ」という内容ですが,続いて経済学ならではの費用をいくつか紹介しました.
限界費用:新たに生産量を1単位増加した場合に発生する費用
固定費用:総費用のうち,生産量に関係なく一定の費用
可変費用:総費用のうち,生産量と共に増加する費用
また費用ではありませんが,
限界利潤:新たに生産量を1単位増加した場合の利潤の変化量
というものも新たに出てきました.
これらの関係を理解するために具体的な数値を入れたプリントを配り,それを埋めました.そこに隠されていたのは,どれだけ生産すれば利潤が最大になるかは,価格と限界費用のバランスによって決まるということでした.
価格というのは新たにもう1つ生産したときに入ってくるお金であり,限界費用はその時に発生する費用です.つまり価格が限界費用より高いのであれば,もう1つ生産することで利潤は増加(赤字は減少)します.逆に価格が限界費用より低い場合にもう1つ生産してしまうと,その差額分だけ利潤が減少(赤字が増加)してしまいます.
図からは価格と限界費用が等しい点で生産することが最も合理的な選択であることがわかります.
【注意!】
次回からはちょっとした数式を使って説明します.前にも言いましたが,経済数学入門を取っていない人は必ず僕の所に相談に来ること!
2008年5月31日土曜日
ミクロ経済学ベイシックⅠ 第7回
投稿者
水ノ上 智邦
時刻:
17:32
ラベル: 2008, ミクロ経済学ベイシックⅠ
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