2011年11月11日金曜日

経済数学入門 第5回(10/27)

今回は指数の続きと微分です.

【授業の内容】
 まず,前回やり残したn進数の説明です.n進数で表記された数を10進法に直す方法と,10進法で表記された数をn進法に直す方法を紹介しました.別にn進数は経済学で使うわけではありませんが,n進数は公務員試験でも民間企業の筆記試験でも出てきます.

 さて,メインの微分です.微分の意味は後回しにし,とりあえず微分の計算方法を説明しました.微分の方法は次の通り.
①変数の右肩についている数(指数)を係数にかける.
②指数から1を引く.
 これだけです.例としてxの3乗を微分すると,①3を前にもってきて3xになります.②3乗から1を引いて2乗にする.つまり3xの2乗です.このブログでは数式がかけないから説明しにくいな・・・.

 続いて微分の意味です.微分すると,元の関数の傾きが出ます.傾きとは,横軸(x軸)に+1移動すると,縦軸(y軸)にどれだけ移動するか,という割合を示しています.なぜ傾きを出さなければいけないのか,というと傾きは経済学的に重要な意味を持っているのです.
 例えば,ある人はクッキーを食べると幸せになるとします.1つ,2つと食べる量を増やすと,それに応じて幸せも増えるでしょうね.その幸せの変化量は正に傾きですよね.少し消費量を増やすと,どれだけ幸せが増えるのか,コストとそのリターンを示していますね.最初の1つを食べて幸せが10増えたとします.次の1つを食べて幸せが7増えたとしましょう.これは傾きが10から7に下がったことを示していますね.傾きは下がりましたが2こ目を食べても幸せは増えます.まだまだ食べ続けると幸せは増えるでしょうが,その増え幅(傾き)はどんどん小さくなりますね.そしていつかはこれ以上食べると幸せが下がるという,言い換えれば幸せが最大となるポイントがあるはずです.これまでは傾きはプラスですが,この点を越えると傾きはマイナスになりますね.つまり傾きを利用して幸せが最大になるポイントがわかるのです.

 次回も微分の意味と利用方法を説明します.

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