今回は独占市場の中でも,売り手が2社のみであるケース,複占について説明しました.
【授業の内容】
前回の完全独占市場では,売り手は1社のみでした.そのため,自分の利潤が最大になるように生産量を決めれば良いだけでした.
今回の複占ではライバル企業が存在します.そのため,自社の生産量だけを考えていては利潤を最大化できません.ライバルがどのように行動をするのか,またそれが自社の利潤にどのように影響するのかを考えなければならないのです.
という話をすると,多くの人はゲーム理論を思い出すでしょう.その通り,今回は敵対する2社がそれぞれ利潤を最大にするように生産量を決定する複占というゲームにおいて,ナッシュ均衡を導き出す作業を行いました.
まず,ライバルの生産量は決まっているものとしておいておきます.その条件の下で,自社の利潤が最大になるように,つまりMR=MCとなるように生産量を決めます.その式から,ライバルが生産量を決めれば,それに対応してどれだけ生産すれば良いかがわかります(これを最適反応と呼びました).
互いの最適反応がわかれば,そこからナッシュ均衡が導かれます.
計算が複雑だと思ったかもしれませんが,まぁワンパターンなので,配った練習用の問題で復習すれば答えはすぐに出せるようになると思います.しかし,その裏にある意味はなかなか深いので,考えれば考えるほど理解は深まると思います.
2008年10月26日日曜日
ミクロ経済学ベイシックⅡ 第6回
投稿者
水ノ上 智邦
時刻:
15:37
ラベル: 2008, ミクロ経済学ベイシックⅡ
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