今回は経済学っぽい経済学の話をしました.経済の仕組みと経済学の変遷を簡単に説明しました.今回は重要な内容を一気に説明したので,太字だらけになってしまいましたが,いずれも必ず覚えて欲しい語句ばかりです.
【授業の内容】
まず景気,あるいは経済成長の目安としてもっともよく用いられる国内総生産(GDP)とは何かを説明しました.ポイントは「どれだけモノを生産したか」ではなく,「どれだけ付加価値を発生させたか」です.
さて,このGDPは,国内の総支出,そして総所得と同じ大きさになり,それを三面等価の原則と呼びます.なお,総支出は需要,総生産は供給と捉えることも可能です.
このうち,総支出は,民間消費,民間投資,政府支出,輸出-輸入(純輸出)から構成されています.
続いて,経済におけるプレイヤー(経済主体と呼びます)を紹介しました.まず最も大事なプレイヤーは,民間側の家計と企業です.両者は財(商品やサービスの総称)を売買するだけでなく,労働力も売買しています.また,それらが売買される場所は市場(しじょう)と呼ばれ,財市場,労働市場と言った使い方をします.
続いて,これら民間側に様々な介入をする公(官?)側のプレイヤーを紹介しました.政府と中央銀行(日本では日本銀行)です.政府は市場に様々な介入を行います.中央銀行は,市場に直接介入するというより,銀行(市中銀行)というサブ・プレイヤーを通じて間接的に金融市場に介入します.
この介入のあり方に関して,経済学では大雑把に言うと2つの学派に分かれます.1つは,警察など政府が提供しなければいけない最低限の介入だけを行うべきだという古典派(新古典派),そして,積極的に介入すべきだというケインズ派です.
これらの学派による経済の見方,そしてそれらが政策にどのように反映されてきたかを,およそ200年前から現在へと歴史の流れと共に説明しました.
公共工事がどうして景気対策になるのか,民営化がなぜ必要になったのか,など現実の経済の例を挙げながら説明しました.
2008年10月9日木曜日
経済学A 第3回
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