2011年9月25日日曜日

総合政策演習D 第1回(9/22)

 後期も演習Dは筆記試験対策を行います.

【授業の内容】
 今回は初回ということもあり,テスト範囲を指定できなかったのでテキストにないタイプの問題を紹介しました.また,夏休みも終わり,就活シーズンまであと少しなので,現時点でやっておくべきことのチェックをしました.

①インターンシップに行っただけで満足していないか?
 大学からの斡旋で行くのにももちろん意味があるけれど,一般公募のインターンシップに応募し,結果はどうでも良いので,なんらかの選考を絶対に受けるべきだと言いましたが,やはりそれをしたのは少数派でしたね.このように積極的に動く人が少数派であれば,絶対にその少数派になるべきです.その他大勢で良かったのはこれまでで,就活においては「積極的な少数派」にならなければダメです.

②周りが知らない自分だけの企業を見つけたか?
 日本の上場企業だけで数千社あります.周りは知らない隠れた優良企業は必ずあるはずです.ライバルが少ない優良企業を受けるのが最も効率的のはずではありませんか?
 企業研究ができていない人は,まずは2013年度版の業界地図でも見て,どんな業界があるか知りましょう.

③「就活のネタ」は見つかったか?
 就活のネタ(ガクチカ)は絶対に必要です.また,それを将来やりたいことと整合性があるように作り上げましょう.そのためにも次の自己分析が当然必要です.

④あなたは誰か?
 就活は結局のところ自己分析に尽きるのかもしれません.あなたの好きなものは何か?何がしたいか?何ができるか?をしっかり文章にしましょう.言語化できなければ人に伝えることはできません.

⑤実社会,経済に関心を持っているか?
 世の中の社会科学系学部の3年生は夏頃から日経を読むのが普通です.「積極的な少数派」ではなく,当たり前のことです.読んでいれば,「スマートグリッド」,「LCC」,「クラウド(コンピューティング)」,「デフォルト(金融)」について目にしているはずですが,あまり知らないみたいですね….大人と話が合わなければ面接でも会話が続かないんじゃないですか?まずは社会常識の基礎体力を付けましょう.
 また,当然ながら,為替レート,株価はだいたいで良いので知っておくべきです.

 さて,来週のテスト範囲は今回のプリントと,テキストの問題種1,2です.

経済学A 第1回(9/20)

 書くのが遅くなりました.今回は初回なので,わりと柔らかめの話をしました.

【授業の内容】
 まず皆さんが最も気になっているであろう「単位を取れそうか?」という話をしました.昨年度前期のこの講義では本試験(筆記試験)を受けて単位を得られた人は88%です.前期は再試験の対象者が少なかったので筆記用具ではなく,レポートにしました.
 なお評価は基本的に期末試験(100点満点)ですが,ボーナスとして授業での発表点を加算します.出席点は原則としてありません.ただし,皆さんが真剣に受講するよう促すため,後述のインセンティブを用います.皆さんがその回静かに受講し,僕が「静かにしなさい」ということがなければ期末試験の点数の上限を1点上げ,逆にうるさければ1点下げることにします.ただし上限が100点を下回ることはありません.そのため,すべての回を静かに受講すれば期末試験は100+1×15=115点満点です.

 以下は授業についての約束事です.
・出欠は学生証で行います.出欠をチェックする時間内にチェックできなかった人は欠席です.そのため,遅刻というものはありません.また学生証を忘れた人も欠席です.
・私語は,授業の妨げになるので当然ダメです.逆に言えば,授業の妨げにならないことは大体オッケーです.お茶を飲むのも可です.推奨しませんが寝ても文句は言いませんし,授業を受けたくない人は静かに退出してくれれば構いません.

 さて,今回の前半は,経済学とは何かを説明しました.その分析対象は実に幅広く,皆さんがイメージするお金の話(金融,株,為替など)はその一部に過ぎません.経済学にはミクロとマクロという2つの視点があります.マクロは巨視的,つまり巨大なものを望遠鏡で覗いて,その全体像を理解します.逆にミクロは微視的,つまり巨大なものを構成する最も小さなプレイヤーの動きを理解することで全体像を理解します.ミクロとマクロは経済学を支える大きな2つの柱です.僕はミクロの方が好きなのですが,マクロの方が社会常識として役に立ちそうなので,授業ではマクロの話が多くなるでしょう.今回話した賃金の話などはミクロの分野ですが,面白くないですか?僕は面白いと思うのですが,押し付けかもしれませんね.

 後半は経済学において最も重要な考え方であるインセンティブをじっくり説明しました.インセンティブは日本語に直すと「誘因」,つまり人々の行動や選択を動かすものです.わかりやすく言うとアメとムチですね.経済学はアメとムチで問題を解決します.その例として,ゴミの不法投棄や保育所の話をしました.日本人が他国の人々に比べ災害時にマナーを守るのもインセンティブのせいではないかと僕は思います.

 さて来週は次の3つを説明します.「ダイヤモンドはなぜ高いのか?」,「大学進学は得か?損か?」,「儲かる仕事とは?」です.「ダイヤモンドはなぜ高いのか?」については自分で考えてきてください.これが課題です.

 またこの講義では以後3回程度アンケートを取ります.そこで皆さんからの質問や要望などを受付けます.