2007年10月31日水曜日

経済数学入門 第7回

 今日は3次関数のグラフを描きました.基本的には2次関数と変わりないですよね.計算はめんどくさいかもしれませんが.

【授業の内容】
 前回の内容をさらっと復習した後,3次関数の特徴を説明しました.基本的にはN字型か逆N字型になります.
 3次曲線を描く場合の手順は次の通り.
①極値を探す
 極値の傾きは0となっているので,傾きが0となっている点を探します.「傾きと聞いたら微分」でしたよね.ですので元の関数を微分して0と置きます.すると極値のx座標が出てきます.
②極値を探す(つづき)
 x座標がわかれば,そこでのy座標も求めましょう.①で得られたxを元の関数に代入すれば出てきます.
③増減表を書く
 慣れてくれば増減表を書かなくても曲線を描くことはできますが,最初のうちはめんどくさくても書きましょう.
④グラフを描く
 増減表でだいたいのイメージを得られたら,あとは滑らかな曲線に仕上げましょう.

重要なお知らせ
Ⅰ.第5回課題の提出期限は来週の講義までです.期限を過ぎたら受け付けません.

Ⅱ.ミニテストは11月21日を予定しています.たぶん30分ぐらいです.成績にはそれほど響きませんが,60点未満の人は全学共通教育センターへとお誘いします.こちらで過去の課題をきっちりとやりましょう.

【それほど重要でないお知らせ】
 第5回課題の解答をアップしました.こちらで確認して下さい.
http://wmt.bunri-u.ac.jp/mizunoue/filedl.html

2007年10月30日火曜日

基礎総合演習B 第7回

 今日は過去のチャートの動きをみて,「そこで何が起きたのか?」を推測してもらいました.

【授業の内容】
 題材にしたのは雪印乳業㈱-2262-の過去1年間の株価です.(下図はヤフーファイナンスより http://tchart.yahoo.co.jp/c/1y/2/2262.t.gif

 1人ずつ答えてもらいましたが,みんなの予習で判明したのは値動きの4割ぐらいでしょうか.まぁまぁ良い線はいってると思います.出てきたのは,新ブランド発表,新商品の投入,決算発表,不祥事,新CMなどの要因でした.

 しかしそれらだけでは①2006年末から2007年3月にかけての株価上昇と,②2007年7月から9月にかけての株価下落が説明できません.そこで改めて①と②の原因を探ってもらいました.

 各チームが考えた原因は次の通り.
①2006年末から2007年3月にかけての株価上昇
・海外のチーズの値上がり
・日本経済全体の好調

②2007年7月から9月にかけての株価下落
 こちらはどのチームも穀物価格の上昇が主たる原因と考え,さらに穀物価格上昇の原因を考えてくれました.
・集中豪雨や旱魃といった異常気象
・日本の酪農についての制度改革
・円安
・バイオエタノール需要の高まり
・BRICsの成長による穀物需要の高まり

 ②については特に言うことはありません.バイオエタノールまで出てきたので僕としても満足できる答えでした.

 ①については日本経済全体の好調さが主たる原因でしょうね.そこで僕が用意しておいたグラフを見てみました..(こちらもヤフーファイナンスより http://tchart.yahoo.co.jp/c/1y/9/998407.o.gif
 雪印の値動きに日経平均株価の値動きをかぶせてみると,かなりの部分で一致した動きを示すことがわかります.①の値上がりは雪印のニュースを見てもそれらしいものがなく謎でしたが,おそらく日経平均自体に引っ張られたんでしょうね.
 というわけで今日は株価の謎解きをしてもらいましたが,全員集まればかなりしっかりした答えはでます.しかし,将来的には1人1人がちゃんと答えられるようになって欲しいものです.復習派の人もちゃんと予習しましょう….
【課題】
 次回はチームマネータイガーが自分たちの保有する株式のうち1つの銘柄の値動きについて解説してもらいます.また以前のペナルティーであるテクニカル分析の説明も忘れずに.

経済学A 第7回

 前回の為替に関連して,今日は貿易について説明しました.貿易と言ってももちろん実務ではなく,理論的な話が中心です.

【授業の内容】
 今日の課題は「なぜ貿易をするのか?」,「貿易はゼロサムゲームか?」の答えを理解することです.
 まずグローバル化と反グローバル運動から始めました.グローバル化の流れはますます速くなっているように感じます.
 前世紀には急速にモノのグローバル化が進みました.いまや我々は国産品だけで生活することは不可能と言って良いでしょう.食品は高いお金を出せばあるでしょうが,純粋な意味で国産の服なんてどれだけあるでしょうか?ましてやパソコンや携帯なんて海外で生産された部品の固まりです.前世紀がモノ(あるいはヒト)のグローバル化の時代であったのに対して,今世紀はサービスのグローバル化が進むと予想する人もいます.(まぁこの話はそのうち講義で)
 というわけで,我々の生活は,時間を戻してグローバル化以前に戻ることは不可能です.しかし,世界にはグローバル化の流れに反対している人がいます.その人たちは何を目指してデモを行っているのでしょうか…?グローバル化を止めると何が良くなるのでしょうか…?

 次に経済学が考える「良い変化」の1つの指標としてパレート改善という考え方を提示しました.一言で言えば,「他の人を不幸せにすることなく誰かが幸せになること」がパレート改善です.例えば皆さんが授業中に寝ると皆さんは幸せかもしれませんが,僕は悲しいのでパレート改善にはなりません.しかし僕に気づかれずに寝ることはパレート改善かもしれません.

 さて,ようやく本題の「絶対優位」と「比較優位」について説明します.
 講義ではまず両国にそれぞれ絶対優位となる商品があるケースと,ある国にだけ絶対優位があり,もう一方の国には比較優位しかないケースの2つを説明しました.
 それぞれが絶対優位を持つ場合は(予想通り?),貿易により両国とも幸せになれました.比較優位しかない場合は「貿易する意味があるのだろうか?」と思った人もいるかもしれませんが,(予想に反して)両国とも幸せになれました.つまり貿易は一国が勝ち,相手国は負けるようなゼロサムゲームではなく,両国とも幸せになる可能性を持つプラスサムゲームなのです.

 後半は,ではなぜ貿易(やグローバル化)に反対する人がいるのか考えてみました.理論上は比較優位のある商品は生産量を増やし,比較優位のない(比較劣位にある)商品の生産は減少することがわかりましたが,生産の減少は現実社会で言えば企業の倒産や,従業員の解雇にあたるはずです.
 そのため,歴史的には多くの国が程度の差こそあれ,関税や数量制限と言った保護貿易を採ってきました.ただし,関税や数量制限により貿易を抑制する動きは徐々に力を弱めつつあります.
 最後に自由な貿易を促進する協定を紹介しました.FTA(日本政府はEPAという言葉の方が好きなようですが)はニュースでもよく聞きますね.

【アンケート結果の報告】
 授業の評価はこちらが予想した通りなので特に言うことはありません.講義で取りあげて欲しいテーマですが,回答があったのは次の3つです.
・成長と景気
・経済史
・少子化
 このうち成長と景気,少子化は昨年以前も講義したことがあるので問題なくやれると思います.しかし経済史は恥ずかしながら,経済学の中で僕がもっとも苦手とする分野ですので,すぐにはできません….講義の最後辺り(年明けぐらい)までに準備しておこうと思います.

 その他の自由記述として「出席を毎回採って欲しい」というのもありましたが,僕はあんまり気乗りがしません.なぜなら現在でも出席することが目的となっている人が少なくないからです.「じゃあ真面目に出席してるのがバカらしいじゃないか!」と思うかも知れませんが,短期的には,欠席してる人はまず間違いなく単位を取れないから出席する意味はあると思います.他の講義は知りませんが,僕はテストの結果が悪ければちゃんと単位を落としますので.さらに長期的な視点で言えば,経済学の知識を得ることはあなたにとって有益だと思います.

2007年10月29日月曜日

経済学Ⅰ 第6回

 今日から金融の話です.しばらくの間,メインとなるプレーヤーは中央銀行(日本銀行)です.今回は金融の最初の一歩として,「お金とは何か?」を考えました.

【授業の内容】
 「お金とは何か?」と言われても「お金はお金だろ」と思うかも知れませんが,皆さんが考えるお金とはお札や硬貨のことですよね.しかしこれらは経済学で考えるお金のほんの1割程度にしか過ぎません.むしろそれ以外の何かが圧倒的に多いのです.
 さて,その答えを出す前に,まずは「貨幣はなぜ必要なのか?」,「貨幣の誕生と役割」,「貨幣はなぜ価値を持つのか?」などについて説明してきました.特に「貨幣がなぜ価値を持つのか?」に対する答えとして信用という言葉を用いました.この言葉は今後も登場します.
 さて,お金とは何か?つまりお金の定義ですが,絶対的な定義はありません.しかし,多くの人が「まぁこれをお金としておくか」と認める妥協点があります.それがM2+CDと呼ばれるものです.現金通貨はマネタリー・ベースと呼ばれ,もっとも厳密な意味でのお金ですが,普通預金や定期預金など,現金通貨ほど「お金らしさ」はないものもお金として認めています.
 定義によってお金の量(マネーサプライ)は異なりますが,いずれにせよ貨幣を特徴付けるものは流動性である,と説明しました.

 来週は日本銀行がこのマネーサプライを操ってどのように我々の生活に影響を与えるかを見ていきます.

2007年10月25日木曜日

ミクロ経済学ベイシックⅡ 第6回

 今回は後半の山場とも言える複占です.「半分ぐらいはついてきて欲しいなぁ~」と随分悲観的に臨んだ講義だったのですが,嬉しいことにほとんどの人が最期までついてきてくれた様子でした.5限という時間帯のハンデを考えれば大成功です!良かった良かった.

【授業の内容】
 さて,その内容ですが,前回が1社のみが独占する完全独占であったのに対して,今回は2社が市場を独占する複占です.このような状況でお互いが自社の利益を最大化することを目的として生産量を決めるとどのようになるのか説明しました.

 前回との違いは,相手が存在することです.相手が生産しないのなら自分だけが高い値段で客に売りつけることができますが,ライバルがたくさん生産してしまうと値段が下がってしまうので,あまり生産するわけにいかなくなります.このようにライバルの行動が自分の利益に影響を与え,自社の行動がライバルの利益にも影響を与え合う,まさしくゲーム理論で学んだゲーム的な状況を分析しました.

 とはいえ,両者の最適な行動の指針は「限界収入=限界費用」というルールに則って行動することでした.両者の収入はライバルの生産量の影響を受けるため,限界収入を導出するには,偏微分と呼ばれる種類の微分を使うことになりました.みんな偏微分はできたようですね.

 さて,両者が「限界収入=限界費用」となるように行動すると,相手の生産量さえわかれば,自社の最適な生産量がわかるという反応関数というものが得られました.
 最後は両者の反応関数を用いてナッシュ均衡を見つけ出しました.この複占ゲームにおけるナッシュ均衡クールノー均衡,あるいはクールノー=ナッシュ均衡と呼ばれます.利得表が出てこないので一見ゲームっぽく見えませんが,考え方がナッシュ均衡である点に注意して下さい.

【課題】
 授業後に配った例題はできれば今日,遅くとも今週中にやりましょう.なぜなら解法を忘れるからです!模範解答は今週中にHPにアップしておきます.

総合政策演習D 第6回

 今回で僕の担当は終わります.SPIのスコアは後はみんなの努力次第だと思うので,自分たちでがんばって下さい.もちろん質問に来てくれれば教えますが.

【授業の内容】
 テストは松村先生の物理と僕が指定したページからの問題を半分ずつです.物理の問題については松村先生の解説プリントを読みましょう.
 僕の問題の解説は簡単に終わらせました.むしろ今日はSPIよりも,みんなの就活についてのモチベーションの方が気になったからです.うちの大学は教員も職員も結構みんなに優しい(甘い?)ので,ひょっとしたらみんなも「社会ってのはこんなもんだ」って思ってるのではないかと気になったのです.面接もあまり準備しないで受けに行ったりするのではないかと心配です….

 今日自作のチェックシートを配りました.少なくとも面接の前にこのチェックシートに書いてあることぐらいは確認しておく必要があると思います.向こう(面接する側)は非常に多くの学生を見るわけですから,あなたが「自分はどういう人間なのか説明しなくてもわかってくれるだろう」なんて態度でいたら「印象の薄い人」ぐらいで終わっちゃうのです.
 というわけで,相手のことをしっかり調べた上で,面接では何聞かれてもある程度答えることができるようにしておくことが必要でしょう.
 授業中は言うのを忘れてたけど,「面接の受け方」みたいな本を読むよりも,「学生の見抜き方」みたいに人事の人をターゲットにした本を読んだ方が役に立つかも知れません.相手の考えもわかるしね.敵を知り己を知らば百戦して危うからず,です.

 では,みなさんの健闘を祈ります.自分の目標を達成して下さい.

2007年10月24日水曜日

経済数学入門 第6回

 前回に引き続き微分です.学祭があったためか久々という感じですね.欠席がちょっと増えたのが気がかりです.

【授業の内容】
 前回は微分のやり方だけしか説明しませんでした.今日は微分の意味と,なぜ経済学で微分が多く用いられるかについて説明しました.ほんとによく使うんですよ.
 微分とは「小さく(小に)ける」ってことでしたよね.微分をすると,放物線を細かく細かく顕微鏡でのぞき込んだように傾きを見ることができます.今日は何度も「微分=傾き」,「傾き=微分」と繰り返しました.今後も傾きが必要になったら微分を思い出してあげましょう.

 なぜ経済学は微分がよく用いられるか?というと,経済学は効率性を追求する学問でもあります.
「人が最も幸せになるためには?」
「家族みんながお腹が一杯になって,かつその支出を最も少なくするには?
企業が最も黒字を増やすためには?」
「工場で自動車を100台生産するときに最も費用を少なくするには?」
などなど,最も大きく(最大値),最も小さく(最小値)を求める問題を解かねばなりません.

 最大値・最小値を求めるためには,微分の知識が欠かせません.例えば2次関数の最大値や最小値となる点では放物線の傾きが0になると言う特徴があります.
 この特徴を使って,微分したもの(=傾き)を0と置けば,頂点や底が見つかるからです.今日も頂点を求める問題をみんなにやってもらいましたよね.
 みんな2次関数の放物線は描けるようになったと思いますが,来週はもう少しだけランクアップして3次関数の放物線も描いてみましょう.やり方はあんまり変わりません.そして,高校では習わなかった偏微分という,ちょっと変わった微分も説明します.サボったら確実にわからないので,ちゃんと出席しましょう.

【課題】
 第5回の課題(微分1)を来週提出すること.

お願い
 授業のやり方についての意見を引き続き募集しています.ささやかなお礼もしますよ.このブログに書き込んで下さい.

【アンケート結果の報告】
 不満&自由記述の意見は次の通り
・来週からきつそう
 →そんなことないですよ.今週の内容がわかっていれば問題ありません!
・最初の方がわかりづらい
 →(しにくいとは思うけど)できれば授業中に言ってくれれば説明しますよ.あるいは僕が回っている時に聞いて下さい.遠慮してはいけません.
・問題集を買おうと思うのだけどオススメは?
 →一番良い問題集は高校時代の教科書です.教科書っていうのは振り返ってみれば実にわかりやすくできています(ほんとに).もしくは全学共通教育センターにはいくつか問題集があります.ぜひ来てみて下さい.
・難しい問題の解説を増やして欲しい
 →これも僕が「もっと解説が必要ですか?」と質問したときに,少しアクションしてくれれば・・・.声を出しにくかったら,こっそり手を挙げたりしてみて下さい.
・テストの問題はプリントから出るのか?
 →まったく同じ(数字まで一緒)という問題は出しませんが,基本的には数字を変えるぐらいです.課題がちゃんと解けるようになって下さい.
・時間が余るので次のプリントも配って欲しい
 →次のプリントを配ると収拾が取れなくなりそうなので,その回のレベルを上げた問題を用意するかもしれません(僕に時間的余裕があれば).
・眠気に負けて寝てしまった
 →まぁ,4限だからたまにはそういうこともあるでしょう.
・このままの授業形式で良い
 →教え合ってる人もいれば,まったくそうでない人もいるからなぁ.難しいですね….
・計算を間違えるな
・ケアレスミスが多い
 →毎度すみません.小学校の時から同じことを言われている気がします….でも前より減ったと思いませんか?

2007年10月23日火曜日

基礎総合演習B 第6回

 今日は諸事情により株についての質問の回になりました.演習なのであんまり講義っぽい授業はしたくないところです.

【授業の内容】
 まずはテクニカル分析について発表してもらいました.自身でもわかっていたと思いますが,準備不足だったようです.再来週にもう一度発表してもらうことになりました.
 続いて,前回の流れにより,みんなの質問に僕が答えることになりました.専門的な質問もあったし,本質的な質問もあったし,なかなか良かったかも知れません.しかし,みんなちゃんと話を聴いていたのかな?PERPBRについてちゃんと理解しましたか?

【課題】
 来週はみんなが選んだ雪印乳業について,過去1年の値動きの理由を探りましょう.
 プリントは掲示板のところに置いておきます.

経済学A 第6回

 今日は為替について学びました.為替が生活と関わる例として外貨預金について説明しました.

【授業の内容】
 今日はまず外貨預金の広告を見てもらいました.ちなみにこちらのウェブサイトを例に用いました.(みずほ銀行)http://www.mizuhobank.co.jp/saving/campaign/gaika_special.html
 ずいぶん魅力的な金利ですが,果たして実際に儲かるのか検証してみました.
 まずは,為替について混乱しやすい円高・円安について考えてみました.円を中心に考えるとわかりにくいですが,1ドル札という商品を買うために何円かかるのか,というように考えてみると,1ドル札の値上げ=円安,1ドル札の値下げ=円高,であると理解できたはずです.
 続いて,為替の変動が我々の生活,そして企業にとってどのようなメリット,デメリットをもたらすのか,場合分けをしました.注意して見てみると,輸入品の値段は為替と連動していることが多いようです.
 さらに為替レートはどうやって決まるのか,についても簡単に説明しました.詳しく理解するためにはもう少し金融についての知識が必要になります.
 ここまで勉強してようやく外貨預金について実際の数値例を説明しました.日本はいまだに低金利なので,外貨預金の金利には目がくらみますね.しかし,外貨預金は高い金利というメリットだけでなく,リスクというデメリットも併せ持っています.また手数料もかかるので,思ったほど儲かるわけではなさそうです.その他にも,預金保険制度の対象外であること,利子所得への課税など注意する点があります.詳しくは先ほどのみずほ銀行のウェブサイトを見てみましょう.
 最後に3つの為替制度を紹介しました.みんな変動相場制が当たり前だと思っていたかも知れませんが,そうでない国の方が多いんですね.

2007年10月17日水曜日

経済数学入門 第5回

 今日は前回の残りである対数を説明した後,少しだけ微分に入りました.個人的にはこの講義が終われば学祭明けまで休みなので嬉しいです.

【授業の内容】
 今回は指数でしたが,前回の指数をきちっと理解していれば,それほど難しくないはずです.見慣れない形こそ出てきますが,そんなにややこしい話ではありませんね.
 ポイントは前回と同様に,「公式にない操作を勝手にやってはいけない!」に尽きます.なんとなく操作すると間違えます.課題で確認しましょう.
 続いてわずかな時間でしたが微分に入りました.といっても,「微分とは何か?」の説明は来週にして,今回はとにかく「微分というのは難しくない」ということを確認してもらいました.指数にも慣れてきただろうし,全員できるようになったのではないですか?授業中も言いましたが,微分は非常に重要です!微分ができなかったら経済学の単位は取れない,ぐらいに思っても良いかもしれません.そんなに難しいものではないから,とにかく問題をこなして慣れましょう.来週は必ず出て下さい.出席も取るし,課題も出します.

 今回は僕もほとんど計算ミスがなかったので一安心です.しかし,少しうるさいのが気がかりです.今度はほんまに出て行ってもらいますよ.

【お知らせ】
 前回の課題の解答をアップしておきました.早めに確認しておきましょう.

2007年10月16日火曜日

基礎総合演習 第5回

 今日は携帯業界の株価予測を題材に討論してもらおうと思ったのですが,あまり上手くいきませんでした.

【授業の内容】
 各チームがそれぞれの企業について調べてきたのは良いのですが,株価に直接関係あるような情報があまり聞かれませんでした.
 みんな(?)からは,「株について何も知らないのだから,何を調べて良いかもわからない」という不満が出ましたが,僕はそうは思いません.僕はみなさんが真剣に自分の頭を使えば,そこらへんのテキストに書いてあることぐらい十分に思いつくと思っていましたし,現在でもそう思っています.
 むしろ問題はこれまで勉強したことを利用していないことであり,自分で考えようという意欲の問題だと思います.

 いずれにせよ,みんなから不満を聞くことができたのは良いことです.演習は皆さんが作り上げるものなので,今後もどんどん意見をぶつけて下さい.

【課題】
 みんなは株式についての疑問をメモしてくること.そしてFさんは日経平均とは何かを調べてくること.

経済学A 第5回

 今日はリスクとは何か?という題で株式を取りあげました.本来,株式というのは経済学の入門で取りあげなければならないか,と言われれば要らないような気もしますが,比較的関心を持っている学生が多いので取りあげました.

【授業の内容】
 いきなり株式の話をする前に,準備運動として,いくつかの考え方を説明しました.それが,利子の計算,現在(割引)価値,期待値,リスクです.そんなもの株式の入門書には書いていない,という人もいるかもしれませんが,きちんとした経済学からのアプローチを採るなら,どれも必ず理解しておくべき事柄だと思います(個人的には).
 利子の計算(複利計算)は,もちろん僕が説明せずとも多くの人がわかっているとは思いますが,現在価値の考え方は普段意識しませんよね.現在のお金が将来いくらになるかという利子の計算とは反対に,将来のお金を今の価値に直す考え方です.これがわかってないとファンダメンタル分析を正確に説明することはできません.
 続いて期待値の計算ですが,きちんとできましたか?これを使えば実際に売っている宝くじの期待値も計算できますね.株だけではなく,なんらかの選択肢を選ぶ際には誰しも期待値と次に出てくるリスクを無意識のうちに考えていると思いますが,概念をきっちりと確認しました.
 ようやく株式の話ですが,ファンダメンタル分析とテクニカル分析という,それぞれ株式の本には良く出てくる分析方法を説明しました.ただし僕はテクニカル分析の有効性には懐疑的で,少なくとも我々アマチュアの個人投資家は重視するべきではないと思っていますが,皆さんはいかがですか?

2007年10月15日月曜日

レポート作成マニュアルについて

 レポート作成マニュアルのご意見,ご感想などありましたら,ぜひここに書き込んで下さい.今後のバージョンアップに活かしたいと思います.
 マニュアルは,よりオープンにWiki形式にした方が良いのかも知れませんが,時間的な制約と私の能力的な問題ともありますので,とりあえずはこの形で行きたいと思います.
 ご意見,ご感想,お待ちしています!

経済学Ⅰ 第5回

 今日は失業について説明しました.それにしても3割ぐらいの人が授業の最後に出した問題に答えられていませんでした.言うまでもなく普通に話を聴いていたらできる問題のはずなので,間違っている場合は欠席とみなします.前から言ってるように,僕の講義の評価は出席を重視しません.出席してても話を聴かないのならムダなので,家でゆっくり寝ていた方が良いと思います.
 出席は重視しないということは,期末テストの点数で成績が決まるということです.もちろん成績が悪ければ単位は取れません.そういう人は来年がんばって下さい.

【授業の内容】
 失業率のニュースはテレビでもしばしば見ることがあります.しかし,ニュースに出てくる完全失業率とはどういう意味なのでしょうか?そして失業者とはどんな人なのでしょう?例えば皆さん学生は失業者なのか?ニートは?フリーターは?
 というわけで,まず失業者の定義,並びに完全失業率の説明をしました.また現在の年齢階層別の失業率も紹介しました.
 続いて,「なぜ失業が発生するのか」について,古典派,ケインズ派それぞれの考えを説明しました.古典派はここでも市場(労働市場)を信頼しているんですね.それに対して,ケインズ派は市場の失敗,ここでは賃金が下がりにくいため(賃金の下方硬直性),失業が発生したままになるようです.
 最後に,この賃金の下方硬直性の原因と思われる4つの仮説を紹介しました.
・労働組合の存在
・相対賃金仮説
・効率賃金仮説
・インサイダー・アウトサイダー仮説
 それぞれの内容は理解できているでしょうか?

【アンケート結果の報告】
 問題が解けなかった人は,やはり授業態度が悪いと自分で認識しているようですね.ちゃんと聞きましょう.
 講義に対する不満・意見としては以下のような意見がありました.
・質問に答えられない
→難しいということでしょうか?それとも考える時間が短いのかな?また詳しく書いて下さい.
・次の授業の場所が遠いので早めに終わって欲しい
→なるほど,今後は早めに終わるようにしようかな.気をつけます.
・もう遅刻・欠席をしない
→ぜひそうしましょう.遅刻したら,きっと内容はわかりませんからね.

2007年10月11日木曜日

ミクロ経済学ベイシックⅡ 第5回

 前回に引き続き完全独占です.前回の説明に僕自身が不満だったので,改めて違う方法で説明しました.同じことをやってたのですが,ずいぶんイメージは違うのではないでしょうか?理解してくれたのなら良いのですが.

【授業の内容】
 今回はあえて前期の復習から始めました.生産者理論を忘れてる人がわりといるのでは?と思ったからです.
 独占の問題を前回は数式で「利潤関数を最大化すること」で解いていきましたが,今回はグラフを見て,「限界収入と限界費用の変化から利潤を最大化すること」を説明しました.実はどちらも同じことをやってるんですが,皆さんにとってはどっちがわかりやすかったのでしょうか?
 とりあえずこれで,完全競争市場と完全独占市場との比較ができました.どちらの価格が高くて,どちらの生産量が多いんでしたっけ?
 さらに完全競争市場と完全独占市場を比較しながら,ラーナーの独占度を説明しました.この辺は集中して聴いてたみたいだからわかったよね.

【課題】
 次回は占をやります.ついにゲーム理論で学んだナッシュ均衡の威力が発揮される時が来ました.というわけで,ナッシュ均衡とはどのような概念だったか,必ず確認しておきましょう.

2007年10月10日水曜日

経済学Ⅰ 第4回

 今日で財政政策はひとまず終わりです.それにしても今日は欠席が多かったです!このまま行くとマズいので中間テストでもやろうかな?

【授業の内容】
 まずは前回の復習としてまたも図を描きました.前回は需要の構成要素のうち,消費のみを説明したので,今日は残りの要素について解説しました.
投資
 これは我々は投資と聞くと「財産を株に投資だ!」というイメージを持ってしまいますが,ここでの投資とは主に企業の活動です.投資には「民間企業設備投資(以下,設備投資)」,「民間在庫品増加」,「民間住宅投資」があります.今回は特に設備投資が何によって決まるのかを説明しました.
 企業が設備投資をする際には,その投資を行うことで将来得られる利益の収益率と,投資するための資金を調達する際の利子率とのバランスで決まるんでしたよね.つまり,利子率が高ければ企業は投資を控えるし,利子率が低くなれば活発に投資を行うようになります.
政府支出
 政府支出を行う目的は様々でした.経済成長(景気回復)を目的とする場合や,所得の再分配,あるいは公共財の供給そのものが目的である場合もあるでしょう.ケインズ派経済学に則れば,政府支出を増やすと乗数効果により景気が良くなるようですが,さて,いくらでもお金をつかえばつかうほど良いんでしょうかね?
輸出(と輸入)
 輸出を決めるものとしては,まず海外の景気が関係ありそうです.景気が良い国は日本から車や薄型テレビなどをたくさん買ってくれそうですもんね.逆に景気が悪く失業率が高い国はあんまり買ってくれない気がしますね.
 もう1つの要因は為替ですが,あまり深くは説明しませんでした.今後の講義で説明することにします.
 輸入については輸出の裏返しですから,輸出から想像できそうですね.

 最後に,乗数効果の計算を少しやりました.限界消費性向がいくらであれば,政府が支出を何億円増加させると,どれだけGDPが増えるのか計算しました.

 このあたりは非常に大事な基礎の部分です.必ず理解しましょう!

2007年10月9日火曜日

基礎総合演習B 第4回

 今日はテクニカル分析について,を予定していたんですが,あんまり議論は進展しませんでした.

【授業の内容】
 テクニカル分析の発表チームはこの演習では初めての発表とはいえ,もう少し準備をしてきて欲しかったです.僕としては残念です.
 そのため,テーマを変えて次回の授業で何について調べるか相談しました.結果,携帯(キャリア)業界を題材に,各チームでどの企業の株がもっとも値上がりに期待できるか予測してもらうことになりました.
 以前にも言いましたが,「なぜそう思うか?」という問いに対して「本に書いてあるから」というのは反論になっていません.自分の頭で考える,ということを意識して下さい.

【課題】
 各チームが担当する企業がなぜ値上がりすると思うか,その論拠を発表してもらいます.また,ライバルチームの発表については反論を用意しておいて下さい.各チームの発表時間は10分です.
 株の本を買っていない人は必ず次回までに買いましょう.

経済学A 第4回

 今日は名目値と実質値と,それを説明のために物価とは何かを説明しました.

【授業の内容】
 最近,小麦粉,ガソリン,マクドナルドなど様々な商品の値上げがニュースになっています.しばらく聞かなかったインフレという言葉も,たまに聞くようになりました.インフレ(デフレ)とは物価の持続的な上昇(下落)のことですが,さて物価とは何でしょうか?
 授業では物価の指標として,CPI(消費者物価指数),企業物価指数,GDPデフレータを紹介し,そのうちCPIの簡単な計算を行いました.
 続いて物価の違いを,時系列と横断的に具体的なデータを例に説明しました.みなさんはあまり物価の時系列での変動を実感できない世代かも知れませんね.その後,物価の変動要因についても少し紹介しました.

 後半は(といっても30分足らずですが),名目値と実質値の違いを2つの例で説明しました.1つ目は名目所得と実質所得,2つ目は名目GDPと実質GDPでした.我々は普段,名目所得に目を奪われがちですが,本当の豊かさは実質所得が示しています.
 それにしてもロンドンや香港の家賃の高さは異常ですね・・・.

2007年10月4日木曜日

ミクロ経済学ベイシックⅡ 第4回

 今日は独占市場についてだったのですが,後半の説明があまり良くなかったなぁと反省しています.また来週改めて説明することにします.

【授業の内容】
 独占市場の全体像(種類や特徴)を説明した後,独占市場の中でも企業が1社のみのケースである完全独占市場の説明をしました.
 前期で学んだ完全競争市場とは異なり,完全独占市場では企業が価格決定権を持っています.完全競争市場では高い価格で儲けようとしても,必ずライバルがそれより低い価格をつけるために財がまったく売れません.完全独占市場ではそもそもライバルがいないので,企業は自分で好きなように値段を付けられるというわけです.
 説明の後,実際に具体的な需要関数と費用関数のもとで利潤を最大化するような価格と生産量を計算しました.出てきた数字を完全競争市場のそれと比べてみましょう.完全独占市場では価格は高く,生産量は少なくなっていることがわかるはずです.
 もう1問,例題を説明した後,アンケートと一緒に確認のために簡単なテストをしました.僕自身の評価では今日の講義はわかりづらかったと思ったのですが,アンケートを見る限り,そんなにみんなの評価は悪くないんですよね.不思議です….ちなみに計算は多くの人ができていました.間違っていた人もほとんどが簡単な計算ミスです.少し安心しました.

【課題】
 最後に配ったプリントは公務員試験データベースの問題です.レベルで言えば,国家Ⅱ種や地方上級(県庁など)クラスでしょうか.そんなに難しくないでしょ?

2007年10月3日水曜日

経済数学入門 第4回

 今回は指数です.パッと見は簡単そうでも,意外と難しかったでしょう?課題で復習しておきましょう.

【授業の内容】
 まず前回のさっと流してしまった不等式をもう一度説明しました.不等式の示す範囲がどちら側なのか,確認しておきましょう.
 その後,指数の計算について説明しました.大事なのは指数法則に則って計算することです.雰囲気で適当に計算すると間違えます.今回は指数の最後まで終わったので,次回は対数をやりましょう.
 今日も最後にテストをやりました.ほとんどの人ができていたと思います.

【アンケート結果】
・早めに(or延長しないように)終わって欲しい
→たしかにバスの時間もあるから,今後はきっちり時間内に終わるようにします.この後は講義もないし,少々遅れても良いか,なんて思っていました.
・パソコンが家にない,苦手だ
→皆さんにとって将来パソコンは欠かせないものになります.面倒でも使いこなせるようになりましょう.家になくても自習室などにたくさんパソコンがあります.
・難しい
→確かに指数の計算は直感的に馴染みにくいのかもしれません.ルールさえ覚えれば後は早いんですけどね.課題をきっちりやって慣れて下さい.あるいは個別に聞きに来て下さい.

【課題】
 今回配った課題は提出する必要はありませんが,忘れる前に必ずやっておきましょう.

基礎総合演習B 第3回

 今回は実際に野村のバーチャル株式投資倶楽部にエントリーして,株を購入するところまでやってみました.

【授業の内容】
 各チームで相談して銘柄を選んだのですが,たまたま2チーム(マネータイガーとピーコ)は選んだ銘柄3つが同じでした.しかもその銘柄を選んだ理由が違うというのも面白いですね.この2チームは複数の株を買った(分散投資)のに対して,残るチーム(コーナー・ザ・マーケット)は一本買いのようです.しかも投資した金額が最も多いチームでもあります.
 各チームですでに個性が違うようですが,どのような結果をもたらすのでしょうか.楽しみですね.僕もみなさんに負けないようにしたいところ.
 この他,前回の課題であるボランティアについても相談しましたが,今回は見送りになりました.

【課題】
 マネータイガーはテクニカル分析を選びましたが,なぜテクニカル分析を信じたのか説明して,テクニカル分析がいかに素晴らしいか僕を含めたみんなを説得して下さい.1人5分を目安に発表してもらいます.
 残るチームはその説得に反論してもらいます.すぐに納得しないように,相手の出方も予想して下さい.

経済学A 第3回

 今回はいわゆる経済学っぽい経済学をやりました.今回の範囲はあまり身近ではないので興味が湧くかどうかわかりませんが,後々「経済学を学んだ」と言えるような最低限の知識は伝える必要があると思っています.

【授業の内容】
 というわけで,まずは「景気とは何か?」を説明しました.これぞ景気だ!というものはありませんが,実際には実質GDPの成長率(実質の意味は近いうちに説明します)や日銀短観が景気の目安として用いられることが多いようです.GDPはニュースなどでも比較的よく聞きますが,具体的にはどのようなものなのか,簡単な計算をして確認しました.ポイントは最終的に商品がいくらで売れたか,ではなく,どれだけ価値を高めることができたか(付加価値)です.
 続いて,経済と経済学の歴史をザッと紹介する過程で,古典派(新古典派)ケインズ派の考え方を対照的に紹介しました.たまたま先日,郵便局が民営化されましたが,その理論的な背景もわかったのではないでしょうか.
 最後に,ケインズ派経済学の立場から,経済の仕組みを学びました.政府支出がどうして景気対策になるのか,消費税率を上げるとどのような効果が出るのか,理解できましたか?

2007年10月1日月曜日

経済学Ⅰ 第3回

 今回はアンケートを取りませんでした.テストは毎回やっても良いのですが,アンケートは毎回やると回答の信頼性が下がる傾向にあるようなので.そのためたまにやります.

【授業の内容】
 今回の内容を大きく分けると次の3つでした.
1.3面等価の原則
2.需要の内訳
3.消費についての仮説

 前回の復習を簡単にした後,今後しばらくケインズ派の立場からマクロ経済学を説明することを伝えました.ケインズ派の立場なので,有効需要の原理,つまり需要が供給を決めるんでしたよね.需要が供給(GDP)を決め,国の中で発生した付加価値はだれかの所得になります.結果として,総支出,総供給,総所得のという3つが等しくなります(3面等価の原則).つまり,それぞれ別物ではなく,同じものを3つの面から眺めているだけなのです.
 さて,(ケインズ派では)GDPの大きさを決める需要ですが,需要は消費,投資,政府支出,輸出と輸入という5つの要素から成り立っています.この5つが変化すれば需要を通じてGDPを左右することになります.景気低迷の際に,「消費の冷え込み」や「民間消費の落ち込み」などという言葉がしばしば用いられるのはこのためです.なんと言っても消費は需要の構成要素の中でもっとも重要なのです.
 最後に,消費についての3つの仮説,「ケインズ型消費関数」,「恒常所得仮説」,「ライフサイクル仮説」について説明しました.細かい説明は省略しますが,いずれにせよ,所得の大きさが消費を決めることになりそうです.あ,限界消費性向という言葉は確認しておいて下さい.

 これら3つの説明と同時に,政府による財政政策の持つ効果についても説明しました.政府が支出を100億円増やすと,それがGDPや所得,さらには民間の消費にどのように波及していくかを説明しました.また限界消費性向の違いが財政政策の効果を左右することも確認しましたよね.

【おまけ】
 言うまでもないですが,遅刻や欠席してると内容がわからなくなるし,当然ながらテストも解けませんよ.