2008年4月28日月曜日

経済政策論 第3回

 今日はキャラクタービジネスの2回目です.

【授業の内容】
 調べた内容を発表してもらいました.それぞれが担当するキャラクターの経済規模や効果,著作権のシステムと問題点についてです.

 予想していたことではありましたが,みんな何をやって良いのか?どうやって調べれば良いのか?悩んでいたようです.ちょっとしたコツを掴むまではなかなか難しいでしょうね.

 というわけで,前半はみなさんに発表してもらい,後半は検索のテクニックを紹介しました.簡単なテクニックですが,知ってるとかなり効率良く情報を手に入れられるはずです.

 今週はウォーミングアップみたいなものでした.次週は観光についてやります.

2008年4月25日金曜日

パプアニューギニアの説明会

 昨日,例の説明会が無事終わりました.全然集まらなかったらどうしようかと思っていましたが,結構集まりました.今後はこのブログではなく,学生が作成したウェブサイトを通じて紹介していきたいと思います.ただし,完全に移行するまではこちらでも紹介します.
 説明会の後も,数人が「講義があったから行けなかった」と研究室に来てくれました.ウェルカムですので,次の説明会?にどうぞ.

 次回は5/9(金)5限に開催予定です.場所は未定です.またメールでお伝えします.

ミクロ経済学ベイシックⅠ 第4回

 今日は予算制約下の効用最大化と需要曲線の導出が主なテーマでした.

【授業の内容】
 まずウォーミング・アップとして代替財と補完財の説明を通じて,無差別曲線についての理解を深めました.
 続いて,いくつもの予算線を描くことで,所得や価格の変化が予算線をどのように変化させるか確認しました.ちなみに予算線の傾きは相対価格を意味するんでしたよね.
 予算線が描かれたグラフに無数の無差別曲線を書き込むことで,予算制約下の効用最大化という意味がわかったと思います.効用の最大化は予算線と無差別曲線の接点で実現されます.ここでは言い換えれば,限界代替率と相対価格が等しくなっていると言えます.

 次に,グラフを用いて価格の変化と需要量の変化をプロットすることで,需要曲線を導出しました.価格と需要量は負の相関があるんですね.当たり前と言えば当たり前のように聞こえますね.
 また,同一需要曲線上の移動と,需要曲線のシフトが違うことも確認しました.

 次回はついに弾力性について説明できます.ずいぶん遅くなってしまいました.

 最後にやった小テスト(代替財について説明せよ)ですが,グラフだけで説明がなかったり,説明が間違っていたりで,1割程度の人は正解ではありません.誰でも聞いていれば理解できる問題を間違えているなら,出席している意味はありませんよね.(確かに3限は眠いけど…)

経済学Ⅱ 第4回

 今日は予算制約下の効用最大化について学びました.

【授業の内容】
 まずは無差別曲線についての理解を深めるため,補完財と代替財や変わった財の無差別曲線を描いてみました.
 次に予算を図にして(予算線),その制約の下で,どうやったら効用を最大化できるか考えました.予算線と無差別曲線の接点で効用は最大化されましたね.
 言葉にするとこれだけか,という気もしますが,これだけですね・・・.

 おまけに,財のその他の分類方法として,探索財,経験財,信用財も紹介しました.

 最後に,「代替財について説明せよ」という小テストをしたのですが,ほとんどの人は理解していたようです.嬉しいことです.

開発経済学 第4回

 今回はいわゆる「二重構造」についてでした.

【授業の内容】
 まず日本を含むアジア諸国の産業構造についての資料を配付しました.これから見ると,高所得国は3次産業の比率が高く,貧困国ほど1次産業の比率が高いようですね.日本も年々1次産業の比率が減り,代わりに3次産業の比率が上昇しています.

 産業構造は成長とどのような関係にあるのでしょう?なぜ貧困国では1次産業が多いのでしょう?それとも1次産業の比重が高いから貧しいのでしょうか?
 その答えの1つは,それぞれの産業が持つ特徴にあります.農業や軽工業(繊維など)といった産業は生産における労働投入量のウェイトが大きい労働集約的産業であると言われます.一方,重工業(機械,金属など)は資本のウェイトが大きい資本集約的産業であると言われます.
 出生率が高く,余剰労働力が豊富で,かつ資本の少ない貧困国では,必然的に労働集約的な産業に比較優位を持つことになるため,農家が多くなります.

 さて,途上国は人口が多く,雇用機会が少ないにも関わらず失業率はそれほど高くありません.その理由は,偽装失業にあります.
 偽装失業とは何かも含め,途上国の産業構造を理解するため,ルイスの2部門モデルを学びました.このモデルは対照的な伝統部門と近代部門からなり,両者の間での労働力の移動を説明しています.詳しくは参考図書である渡辺利夫(2004)やジェトロ他(2004)にあります.
 この2部門モデルからは,余剰労働力の枯渇が工業化を止めることと,その罠から抜け出すためには伝統部門における技術革新が必要だということです.実際の例としては緑の革命を紹介しました.
 できればハリス=トダロ・モデルも説明したかったのですが時間切れで断念しました.

【アンケートの結果】
 どんな人に講演に来てもらいたいかのアンケートをしましたが,主な意見は次の4つに分類できました.
・農業の専門家
・教育の専門家
・都市開発の専門家
・水道整備や橋など技術者
 また地域についてのコメントではアジアというのが目につきました.

 このアンケートを基に依頼してみます.

総合政策演習D 第4回

 今回もSPIです.今回はあんまり点数が良くなかったなぁ.

【授業の内容】
 引き続きテスト&解説です.

 授業の合間に4/22(火)付けの日経の記事を紹介しました.それによれば,2009年度入社の新卒採用活動で4月中旬までに事実上の内定を出した企業は74%に上り,前の年より5ポイント増えたそうです.
 また就職セミナーを最初に開いた時期については,47%の企業が「07年9-10月」と回答したそうです

 つまり,みんなも「就活はまだまだ先」と思っているかもしれませんが,そろそろインターンシップのエントリーが始まり,夏休みになればインターンシップ本番,そして夏休み明けにはセミナーが待っています.
 しかしこれだけ採用が早まっているんだから,早く内々定をもらえば4年生の1年間は丸々遊べちゃいますね.

【課題】
 次回の予習範囲は,p.120-137です.次回の講義で僕はお役ご免で,古家先生にバトンタッチです.

2008年4月23日水曜日

基礎総合演習A 第1回

 ようやく始まった基礎総合演習Aですが,今日はミーティングでした.

【授業の内容】
 最初なので,自己紹介がてらチーム分けを行いました.来週以降は各チームでいろんな作業をしてもらうので,仲良くなりましょう.
 で終わりたい所ですが,早速無断欠席の学生がいましたね.演習は学生が作り上げる授業なので,このように無断欠席をすると授業自体が成り立ちません.今回のチーム分けも不完全なまま終わってしまいました.

 今後,無断欠席,無断遅刻をした学生には厳しい態度で臨みます!

経済学A 第2回

 今回は「大学進学は合理的か?」と題して,経済学の観点から大学入学を考察しました.

【授業の内容】
 みなさんはなぜ大学に来たのでしょうか?「資格取得のため」,「学歴のため」,「目指す仕事に就きたいから」,それとも「親に言われて」,「みんなが行ってるから」?
 経済学の観点から大学進学を考察するには,まず前提条件が必要となります.つまり「誰があなたの大学進学を決定するのか?」と「大学進学は投資か,それとも消費か?」という前提です.授業では,あなた自身が,投資として大学に進学を選んだものとして話を進めました.

 みなさんの多くはこれまで親の庇護にいたため,あまり大きな決断に迫られることはなかったかもしれませんが,これからは,就職,結婚,年金,マンション購入などなど,人生の様々な段階で決断を迫られます.このような決断に直面すると,経済学では人間はそれぞれの選択肢のメリットとデメリットを比較して,合理的な選択をすると考えます.
 というわけで,今回は大学進学と高卒として働くことのどちらが合理的かを考察しました.

 みなさんは「大学進学」と「高卒として働くこと」という2つの選択肢のうち,すでに「大学進学」を選んでしまいました.さて,それぞれの選択肢にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょう?
 手を挙げて発表してもらったところ,以下のようになりました.

  大学に進む
メリット:高い給与,自由な時間
デメリット:学費+生活費

  就職する
メリット:すぐに働ける
デメリット:低い給与,忙しい

 上記は多くの人が考えうるメリット,デメリットですが,ここでは機会費用という概念を紹介しました.実は大学進学の費用は学費+生活費だけではありません.みなさんは就職してお金を得るという機会を放棄して大学に進学しているので,進学しなかったら稼げたであろうお金も費用とみなすこともできます.この機会費用を含めると,実際に大学に進学したコストは年間400万ぐらいでしょう.ずいぶん高いですね.みなさんは毎年このコストに見合うだけ,自分を成長させる必要があります.4年間(2年間)に支払ったコストを将来回収するのはなかなか大変なことです.

 途中で,僕の個人的なお知らせをはさんで,ttp://mizunoue.blogspot.com/2008/04/blog-post_9848.html

 後半は,前回学んだ「ダイヤモンドはなぜ高いのか?」を基に,「どういう企業で働くと給料が高いのか?」を考察しました.
 給料というのは,見方を変えれば「学生が労働時間を売る時の値段」だと言えます.そのため,ダイヤモンドが高い理由を考えれば,どういう人の給料が高いかも自ずとわかりましたね.

 また,儲からない市場(業界)の説明として,完全競争市場の条件を説明しました.みなさんは就職するなら完全競争市場は選ばないようにしましょう.

 最後に学歴別男女別の生涯所得を紹介しました.大学進学には多くのコストがかかりますが,高卒と比べると,大卒は支払ったコストを十分取り返せるだけの高い所得を得ることができます.(ただし平均値ですけどね)

【今日のKey Word】
 機会費用,メリットとデメリット,完全競争市場

2008年4月21日月曜日

経済政策論 第2回

 今日から本格的な授業です.テーマは前回決めた「キャラクタービジネス」です.

【授業の内容】
 今回は僕の講義で,次回からはみなさんに発表してもらいます.
 まずキャラクターの市場規模から紹介しました.キティーだけで500億円も売上があるようです.
 続いて,キャラクターはどうしてビジネスの場面で用いられるかを分類しました.

・イメージアップ・販売促進のためのツール
 ・自社開発(Ex.ドコモダケ,ぴちょんくん)
 ・ライセンスを購入(Ex.りらっくま,バーバパパ)
・キャラクター自体の販売
 ・ライセンス料
 ・キャラクター商品の販売

 次にキャラクターライセンスの流れ,近年の傾向などを紹介しました.やっぱり専門ではないもので,抜けてる部分もあるかもしれません.

 最後にケーススタディーとして,ハローキティを取りあげました.

 次回はこれを元にみなさんに発表してもらいます.

【課題】
・著作権のシステムと問題点
・他のキャラクターの経済規模や効果
 この2点は必修です.

2008年4月18日金曜日

ミクロ経済学ベイシックⅠ 第3回

 今日から本格的にミクロの話になります.数式こそ出てきませんでしたが,グラフはがんがん出てきました.

【授業の内容】
 まず我々がしばらく取り組むことになる世界(完全競争市場)についての説明を行いました.5つの条件を満たすときを完全競争市場と呼びます.この市場では競争が熾烈なため,企業はまったく利潤を得られません.完全競争市場の5つの条件が破られたときを不完全競争市場と呼びました.こちらは後期に詳しく学びますが,企業が儲かるのはこちらです.

 続いて,効用限界効用について図を用いて説明しました.両者の違いはちゃんと理解できましたよね?限界という言葉は経済学ではしばしば現れます.「(今までのはさておき)新たにもう1つ~した時に,どれだけ~が変化するか」というのが限界という言葉の持つ意味です.経済学独特の表現ですね.
 ここでは,消費者余剰というのも少し説明しました.またおいおい出てきます.今のところ,消費者がどれだけ「儲けた!」と思うかという気持ちのことだと思って下さい.

 そして財の数が2つになった場合の図として,無差別曲線を学びました.無差別曲線とはその名の通り,同一曲線上ではどの点も効用に差がない(無差別)な曲線のことで,いくつかの特徴を持っていました.またこの無差別曲線の傾きのことを限界代替率と呼びました.

【今日のキーワード】
効用,限界効用,消費者余剰,無差別曲線

【おまけ】
 パプアニューギニアの件,授業のために説明会に行けないという人もいましたが,第2回の会合は曜日をずらして行いますので,そちらに参加してくれればありがたいです.また告知します.

経済学Ⅱ 第3回

 前回に引き続き,消費者の行動を学びました.

【授業の内容】
 まず最初に需要の価格弾力性を紹介しました.価格の変化に対して需要がどのように反応するかを数字で表現したものです.具体的に数値例を使って計算してみました.弾力性(ε)は1を超える場合に弾力性が大きいと言い,その場合消費者は値段の動きに敏感なので値下げをすれば大きく需要が増えました.逆に値上げをしてしまうと一気にお客は消えてしまうでしょう.そのため,弾力性が大きい時には値下げした方が売上は増えます.
 逆に弾力性が1未満である場合は弾力性が小さいと言い,あまり値段の変化に反応しないので値上げをした方が売上が増加します.

 次に様々な財として,上級財,下級財,ギッフェン財を説明しました.上級財とは所得が増えれば需要が増える財であり,多くの商品がこれにあたるでしょう.逆に下級財は所得が増えると需要が下がる財で,授業では100均の商品やカップラーメンが挙がりました.
 最後のギッフェン財は具体例の説明は大変な割にあまり存在しません.どんな財かと言えば,価格が上がると需要が増えるという非常に変な財です.

 最後に2つの財の関係を見るために無差別曲線を描きました.無差別曲線とは,同じ効用が得られるような財と財との組合せをすべて集めたものでした.特徴としては右上に行けば行くほど効用は高くなる点などがありました.

 今日もみんな真剣に聴いていたようなので,きちんと理解してくれたのではないかと思います.

【キーワード】
需要の価格弾力性
上級財,下級財,ギッフェン財
無差別曲線

2008年4月17日木曜日

【お知らせ】教育ボランティア募集

 現在,パプアニューギニアの農村部の小学校に対する援助のボランティア活動を計画しています.説明会(のようなもの)を以下の要領で行います.興味のある人はどうぞ.

日時:4/24(木)16:30~
場所:23号館503教室
参加資格:当大学に所属していること

 僕が準備をしてあげて学生は動くだけ,というようなものではありません.自分たちで何ができるか考えてもらいます.詳細は説明会でお話しします.

開発経済学 第3回

 眠気覚ましになるかと教室を替えましたが,あまり効果はなかったようです.催眠術師になった気分です….

【授業の内容】
 今日は貧困国が成長しない原因を考えました.今回も詳しくはパワーポイントでどうぞ.
http://wmt.bunri-u.ac.jp/mizunoue/filedl.html

 またパプアニューギニアを例にレポートを書くための下準備を説明しました.
 そして,前から言っていた教育ボランティアについての勧誘も行いました.

【お知らせ1】
 前回紹介したWFP作成のゲーム「Food Force」を4F自習室のパソコン4台にインストールしました.

【お知らせ2】
 次週の講義の教室はまたもや23503に逆戻りです.今日の部屋とどっちが良いですか?また意見を聴かせて下さい.

【お知らせ3】
 次回の講義終了後16:30から同教室において「パプアニューギニアにおける教育ボランティア(仮称)」の説明会を行います.興味のある人はどうぞ.

基礎総合演習D 第3回

 今日も次回もSPIです.

【授業の内容】
 今日もテスト&解説です.

 というとそれだけになってしまうので,今日のアンケート結果を紹介します.今日のテストのために予習をしてきたかどうかを記入してもらいました.その結果ですが,
 予習してきた人の平均点:7.6点
 予習してない人の平均点:4.9点
 この結果からも明らかなように,予習すれば結構良い点が取れるけど,予習しなけりゃ点が悪い,というのがSPIです.ただし厳密に言うと,元々SPIが得意な人は予習をするが,苦手な人は予習もしたくない,という可能性もありますね.
 そのため前回から点数が下がった割合も見てみると,
 予習してきた人:9.1%
予習してない人:31.3%
 というわけで,勉強すれば良い点が取れるというのはまぁ間違いがなさそうですね.みなさんちゃんとやりましょう.

【課題】
 来週は今日の範囲から4-5問,予習範囲から4-5問,時事問題を0-2問の計10問を出題します.予習範囲はテキストのpp.104-119です.

【おまけ】
 インターンシップについて調べた人が1割ぐらいいましたね.ボクが見ている限りだと,就活っていうのはそんな風にちゃんと動ける人は大体うまく行くもののようです.動かなかった人は少し危機感を持った方が良いですよ.
 今日配った資料,「新入社員に求める能力の1位」が「挨拶力」というのは意外だったのではないでしょうか?挨拶というのはコミュニケーションの最初の一歩だから当たり前と言えば当たり前か…?
 ちなみに元のニュースはこちら.http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080410-00000024-oric-ent

2008年4月15日火曜日

経済学A 第1回

 今日は初回でしたが,きっちりと授業をしてしまいました.

【授業の内容】
 まず,この経済学Aを受講するメリットとデメリットを説明しました.色々話しましたが,一番学生に伝えたい点は,「経済学的な考え方」ができるようになる(かも?)ということです.今日は主にこの「経済学的な考え方」の具体例を説明しました.

 そしてこの講義のシステムですが,評価は基本的に,期末テスト+発表点で行います.ただしこの2つを足しても60点に満たない場合には出席点を多少加えます.まぁ,真面目に出席して,普通に話を聞いていれば単位を落とすことはないと思いますよ.

 次に,経済学とは何かを説明しました.一般の人の考える経済学はズバリ,お金ではないでしょうか?しかし,それは誤解です.もちろん株式,景気や物価なども分析対象ではありますが,経済学とは「何を分析するか?」ではなく,「どのように分析するか?」に特徴があります.
 その分析の特徴はいくつかありますが,今日は大事な特徴として,「合理性(効率性)」と「インセンティブ」を説明しました.その説明のために,ゴミの不法投棄問題と保育所の問題を取りあげました.

 最後に,経済学っぽい話として,水とダイヤモンドの価格の説明をしました.我々の生活に不可欠な水はタダ同然なのに,別になくても困らないダイヤモンドは非常に高価です.その理由となる仮説を学生に発表してもらいました.どれもそれなりに説得力のある仮説でしたが,十分ではありませんでした.
 現在の結論としては,価格は需要と供給のバランスで決まる,ということにしておきました.なんだかはぐらかされたような気がしますか?
 僕の渾身の説明にも関わらずダイヤモンドが欲しいという人は,図書館のDVD「ブラッドダイヤモンド」を観てみましょう.ちなみに授業の後に教えてもらいましたが,主演はレオナルド・ディカプリオでした.

 来週は「大学進学は合理的か?」を考察します.

【今日のKey Word】
 インセンティブ,合理性(効率性),需要と供給,希少性

2008年4月14日月曜日

経済政策論 第1回

 今日はこの授業の形式についての説明と,来週以降取りあげるテーマの選定を行いました.

【授業の内容】
 この授業は,毎年このぐらいの人数なので以下のような半演習形式で行っています.
1週目:水ノ上がそのテーマについてレクチャーし,学生の課題を決める.
2週目:課題を基に,学生が発表し,討論する.問題が解決すれば次週は次のテーマへ.解決しなければ,新たな課題を決めて3週目へ.
 この繰り返しです.

 で,次週のテーマですが,各自に発表してもらった関心があること,好きなことから多数決で「キャラクタービジネス」に決まりました.これをどうやって経済政策に結びつけるかは僕のがんばりどころですね・・・.

【課題】
 今週はありません.

2008年4月12日土曜日

ミクロ経済学ベイシックⅠ 第2回

 今回はごめんなさい….反省しております.

経済学Ⅱ 第2回

 今回から本格的な講義ですね.みんなが真剣に聴いていたので,こちらとしても非常に講義をし易かったです.今後もその調子でお願いします.小テスト効果なんでしょうか?それともみんなが大人になったのでしょうか?

【授業の内容】
 まず,これからしばらくの前提条件となる完全競争市場の説明をしました.完全競争市場とは競争が熾烈で儲けがまったくでない(ただし効率的な)市場です.完全競争市場の条件は5つありました.

 では,その完全競争市場において,我々消費者はどのように行動するのでしょう?ミクロ経済学では,財市場における買い手である我々は,様々な制約に直面しながらも,効用が最大となるように行動します.講義では昼食のパンを例に,なぜ我々は無限にパンを買わないのか考えました.それは限界効用が徐々に減少するからです.これを限界効用逓減の法則と呼びます.分かり易く言うと,パンを沢山食べてしまうと飽きてしまうことですね.
 その後,財によってこの限界効用が様々な変化をすることを確認しました.新聞のような情報財は2つ目から限界費用が極端に下がりますし,ビールは飲み過ぎると限界効用がマイナスになる,またタバコの様な中毒性のある財は限界効用が増えていく可能性がありそうです.
 しかし,そんな極端なケースばっかり扱うと複雑になるので,とりあえずは単純化して次の2点をルールとすることにしましょう.
・限界効用は逓減する
・限界効用はマイナスにはならない

 最後に次回の講義への布石として,金額で評価した限界効用のグラフ(需要曲線)の傾きが何を意味しているのか考えてみました.この傾きは,売り手にとって,いくらの値段をつければ一番儲かるかがわかる重要な情報となります.
 というわけで,来週はこの情報(弾力性)について説明します.

【今回のキーワード】
・効用
・限界効用
・需要(曲線)

【小テストについて】
 今回の小テストは「限界効用とは何か?自分の言葉で説明せよ」でした.僕の考える解答例としては「(これまでとは別に)もう1つ消費した時に,新たに発生した効用のこと」です.限界効用の大事なポイントは「変化」です.それまでに比べてどれだけ増えたか?が重要です.
 今回は表現はバラバラでしたが,みんな理解できている様子でした.みんな合格とします.

【感想について】
 好意的な感想が多かったです.マクロに比べて身近だからでしょうか?今後もわかりやすい講義にしたいと思います.

2008年4月10日木曜日

開発経済学 第2回

 今日は「貧困とは何か?」を説明しました.それにしてもパワーポイントでやると,板書の1.5倍ぐらいのスピードで説明できてしまいました….しかし,パワーポイントは,伝達できる情報量が増える代わりに,学生が眠くなると言う諸刃の剣ですね.

【授業の内容】
 一言で言えば,「貧困とは多面的なものである」に尽きるのですが,詳しくはパワーポイントのファイルを参照して下さい.
http://wmt.bunri-u.ac.jp/mizunoue/filedl.html

 なお,今日紹介した"3rd World Farmer"と"Food Force"は共に,水ノ上のウェブサイトのリンクから利用可能です.
http://wmt.bunri-u.ac.jp/mizunoue/link.html

課題
 第1回のレポートの条件は以下の通り.
タイトル:「~の成長を妨げる要因」(~には国名を入れる)
内容: 途上国を1つ選び,貧困の現状と,成長を妨げている要因を探る.
分量:3枚+α(表紙,図表,参考文献は含めず)
提出期限:5月15日

 レポートに使えそうなサイトも上記のリンクにあります.

【お知らせ】
 次回はメディアセンター5Fのプレゼンテーション室で行います.

総合政策演習D 第2回

 今日から粛々と問題をこなしていきます.

【授業の内容】
 冒頭からテストです.予習していない人が結構いましたが,SPIなんて予習してりゃ,そこそこの点は取れるものです.逆に言えば,点数が悪いのは過去にその問題をやったことないから,それに尽きます.今回の内容だと仕事算・水槽算はやったことがあるかどうかで特に差がつく問題です.
 ちなみにザッと見たところ平均点は6点ぐらいです.満点もいれば0点もいました.たぶんそれが予習時間の差でしょう.

 また気分転換に全上場企業のうち,平均年収の高いor低い50企業を紹介しました.企業選びの際に初任給を見ても意味がありません.なぜならほとんど横並びだからです.むしろ,大事なのは10年20年先の年収でしょう.
 それぞれのグループには,なんとなく共通する特徴がありそうですね.そんな風に,具体的なデータから一般的な傾向を見出すことは,大学で身につけるべき能力の1つです.

 そして先週に引き続きインターンシップの紹介をしました.今から用意しておけば年末には,かなり優位に就職活動を送れると思います.
 「今日動くか,動かないか」,それで多くが決まってしまいますよ!

【課題】
 来週は今日の範囲から4-5問,予習範囲から4-5問,時事問題を0-2問の計10問を出題します.予習範囲はテキストのpp.86-103です.

2008年4月4日金曜日

ミクロ経済学ベイシックⅠ 第1回

 初回にも関わらず割ときっちり授業をしてしまいました.

【授業の内容】
 今日は初回ということで,まずミクロ経済学がどんな学問であり,具体的にどんな研究があるかを説明しました.タイムリーな例としては,ガソリンの価格や携帯料金なども分析対象となりえます.
 ミクロ経済学とは,経済を構成する最も小さな要素である各企業や家計,あるいは個人の行動を分析します.といっても経済学なので,主に分析するのは財(モノやサービス)市場や労働市場です.例として,どんな企業が儲かるのか?どんな企業は儲からないのか?などもミクロ経済学を知っていれば理解できると思います.儲からない企業よりは儲かる企業に就職した方が良いですよね・・・.
 最後に財市場で決まる価格について考えてみました.「高いものといえば?」という質問に対して予定通り「ダイヤモンド」という答えが返ってきたので,なぜダイヤモンドは高いのか,様々な仮説を検証してみました.それぞれの仮説1つ1つがもっともらしいですが,それぞれの仮説だけでは十分ではありませんでしたね.
 来週は財市場における家計について説明します.

今日のキーワード:インセンティブ,財

【授業についての説明】
 成績は,中間テストと期末テストを基本として,出席や発表を加点して評価します.また「経済数学入門」の単位を取っていない人は,僕のところに至急相談に来ましょう.少なくとも4月中に.

経済学Ⅱ 第1回

 今日はミクロ経済学とはどういうものかを説明しました.

【授業の内容】
 経済学Ⅰで学んだマクロ経済学は,一国全体の経済の動きが分析対象でした.一方,ミクロ経済学では経済を構成する一番小さな要素である個々の企業や家計(個人)が,ある状況下でどのように行動するかを分析します.
 そのミクロ経済学を学ぶ上で理解しておきたいのがインセンティブという考え方です.授業では環境問題や授業を受ける学生を例にインセンティブを説明しました.今後もインセンティブという言葉はしばしば出てきます.
 最後に,ミクロ経済学の地図として,主要なプレーヤーである企業と家計,そして両者が取引をする場所である財市場と労働市場の説明をしました.財という言葉は,経済学では商品やサービスの総称を意味していました.
 来週からしばらくの間,財市場における買い手である我々家計の行動を分析します.

【授業の説明について】
 評価は期末テストと数回の小テストを基本として,出席や授業での発表により加点して行います.小テストは普通に授業を聞いていたら理解できるような簡単なものです(たぶん).
 なお,テキストは指定しません.

2008年4月3日木曜日

開発経済学 第1回

 今日は「データから見る開発途上国の現状」と題して,途上国にまつわる様々な数字を紹介しました.

【授業の内容】
 他の講義では以後説明するのですが,説明するより実際に使ったパワーポイントのファイルを見る方が良いかもしれませんね.
 というわけで,こちらを見て下さい.
 参考資料としての映画も観て下さい.おもしろいですよ.図書館にあります.わからなかったら司書の人に尋ねましょう.

【おまけ】
 講義内で少し話しましたが,パプアニューギニアへのボランティア活動に興味がある人はまた研究室に遊びに来て下さい.また講義でももっと詳しく紹介します.

総合政策演習D 第1回

 初回の今日はSPIとはどういうものか,なぜSPIの学習が必要かを簡単に説明しました.

【授業の内容】
 経済産業省の調査によると,企業が採用時に重視する主な能力は,
・コミュニケーション能力
・ビジネスマナー
・基礎学力
・積極性
のようです.このうち,上の2つは面接で試されます.次の基礎学力は筆記試験で試されるのですが,この試験でよく用いられるのがSPIであり,その亜種です.主に面接試験の前の足切りとして使われることが多いようです.
 最後の積極性は就職試験に至るまでの過程,そして面接などでも評価されるでしょう.
 実際に就活を始めると,コミュニケーション能力と積極性が重要だと言う意味が,痛いほどわかってくると思います.本当に大事ですよ!

 というわけで,この講義ではSPIを中心に練習します.単位としての評価基準は以下の通り
・毎回の講義で15分程度のテストを行い,その平均点で評価する.
・担当が水ノ上の間は,前回の復習から4~5問,予習範囲から4~5問,時事問題から0~2問を出題する.
・期末試験は行わない.

 今日の話した内容はまだ3年生にとって「へぇー,そうなんだ」ぐらいの印象でしょうが,来年の今頃には8割ぐらいの人は「嗚呼,もっと言うことを聴いていれば…」ということになりますよ.
 まぁ教員が言っても真剣味は伝わりにくいので,そのうち4年生にも参加してコメントしてもらおうと思っています.

 テキストは近々入荷されると思いますので,必ず買いましょう.大学付近の書店にも売っています.

【課題】
 来週からいきなりテストなので予習・復習を忘れずに.今回に限り予習すべき問題をコピーして,1Fの机に置いておきます.

【おまけ】
 今年中に「自分は大学生活で(自主的に)これをやったんだ!」と人に説明できるような何かを見つけましょう.就職活動では絶対的な強みになります.信じて間違いないです.