2011年12月17日土曜日

経済数学入門 第10回(12/5)

今回と次回は数列です.今回は等差数列の説明です.


【授業の内容】
 まず等差数列とはどのようなものかを説明しました.等比数列とは,その名のとおり差が一定,つまりある数から次の数を引いた時の値が一定であるような数の並びです.例えば,1,4,7,10,13・・・という数列は等差数列です.1から始まり,以降は3ずつ増加しています.この最初の数を初項と呼び,aで表現します.またその後の変化である3のことを公差と呼び,dで示します.つまりこの数列はa=1,d=3の等差数列と言えます.また記号の使い方ですが,第1項(初項)はa1(上手く表現できないけど,"1"は小さな添字です)とも表現します.第2項以降も,a2,a3,・・・で表され,特に一般項として第n項をanで表現します.
 この一般項,第n項であるanの求め方ですが,初項に公差をn-1回足したものなので,an=a+(n-1)dで表現できます.具体的な数値例を見て,先の式にaとdをそれぞれ代入すれば良いだけです.

 さて後半はガウス少年の話をしましたね.幼い頃,先生から1,2,3,・・・,50をすべて足しなさいと言われたガウス少年は一瞬で答えを出してしまいます.個別に教えるならともかく,こんな天才が教室にいると先生も教えにくいでしょうね….
 ガウス少年の考えでは,1,2,3,・・・,50を,50,49,48,・・・,1と逆から並べ,それぞれ初項と初項,第2項と第2項というように同じ項を足し合わせると,51が50個並ぶことになります.51×50=2550ですね.1,2,3,・・・,50を2回数えると2550になるので,1,2,3,・・・,50が1つだと,それを2で割った1275が答えになりますね.

 まさにこのやり方で等差数列の和(Sn)を計算することができます.先程のやり方を言い換えれば,初項と末項(最後の項)を足して2で割ります.これにより各項の数字の平均が出せます.平均の数字が項数分だけあるので,平均値と項数をかければ等差数列の和がわかります.記号で表記すれば,
 Sn=(a1+an)n/2
となります.

 最後に,1,3,9,27,81,・・・と並ぶ数列,等比数列を紹介して終りました.次週は等比数列からです.

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