2011年2月5日土曜日

経済数学入門 第13回(1/12)

 今回は確率・統計です.統計の見方・使い方はぜひ学生のうちに身に付けて欲しい能力です.

【授業の内容】
 まず皆さんにある統計を見せました.喫煙者(タバコ,葉巻)と非喫煙者の平均死亡年齢です.統計は非常に説得力があるので,紹介したような統計を見せられると「タバコは危なくないのか」と思ってしまうかもしれませんね.しかし,統計はただ数値を見るのではなく,いつ,どこで,何を対象として,どんな定義で計算された数値なのかを疑わなければなりません.統計は客観的であり説得力を持ちますが,それだけに,使い方によっては人を騙しかねない恐ろしいものでもあります.

 Σの意味を説明しました.期末テストでは特に必要ないのですが,今後統計の勉強をするなら必要です.
 続いて,平均値,分散と標準偏差の定義および,それらの計算をしました.平均値はいまさら説明するまでもありませんね.分散と標準偏差というのは,データの散らばりの大きさを測るものです.馴染みのある所では,偏差値にも標準偏差が用いされています(厳密に言うと正規化しなきゃいけないのですが).テストは電卓を持ち込んで構わないので,標準偏差も計算しましょう.
 後半は集合の和と積の説明や,期待値の定義の説明や計算などを行いました.ちなみに平均値と期待値の違いは,前者はすでに起きたこと,起きていることについての平均であるのに対して,後者はまだ起きていないことについての確率的な平均値(の予想)です.

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