2009年9月23日水曜日

経済数学入門 第1回

 経済数学入門は,主に2年次以降の経済学系で必要となる数学的な知識を身につけることを目的としています.数学は経済学で必要となるのは当然として,民間企業の筆記試験や公務員試験でも必要となるので避けて通ることはできません.

【授業の内容】
 今回は初回なので,「そもそも関数とは何か?」について考えてみました.高校までの数学でも1次関数,2次関数を始めとする関数を使ってきたと思いますが,関数って何でしょう?そして方程式とは何が違うのでしょう?
 現在のところの答えとしては,関数は「ある数字の集まり(A)を異なる数字の集まり(B)に変化させるもの」だと理解してくれれば良いです.そんなに特殊なものではなく,時給800円のバイトをしていると考えれば,働いた時間(A)が決まるとバイト代(B)はすぐに計算できます."働いた時間"×800="バイト代" ですよね.このようにある数字を入れると,なんらかの数字が出てくる箱のようなものだと考えましょう.
 さて,関数と方程式の違いですが,関数については因果関係が重視されていると思ってください.Aという数字を入れたらBが出てきた,という因果関係が重要です.労働時間とバイト代の場合は因果関係はそれほど大事ではありません.労働時間が決まればバイト代が決まるし,ある額のバイト代を手に入れようと思えば,働くべき時間もわかるからです.ただし,因果関係が重要となる場合,向きを逆だとまったく意味がわからなくなる場合もあるので注意しましょう.例えば,景気が良くなると銀行強盗などの犯罪が減るかもしれませんが,(警察が努力して)銀行強盗を減らしても景気は(たぶん)良くならないからです.

 今回の講義での確認したかった点は,「関数とは何か」と「1次関数の復習」です.しばらく数学をやってない,という人は全学共通教育センターを利用するなどして,基礎をきっちりと確認しましょう.
 今回は課題があります.できるところはやっておきましょう.

【授業のルール】
・次回からチーム毎に座席指定あり
・中間,期末試験,課題の提出により成績を評価する
・数式のミスなどを指摘してくれたら成績に加点する
・(当然ながら)私語禁止
・チーム内で教え合う
・授業の内容が理解できなければ,その日の5限に全学共通教育センターに行く

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