2008年1月22日火曜日

経済学A 第16回

 今日で最後の講義として開発経済学を取りあげました.理由は僕の専門でもあり,一番思い入れのある分野だからです.これまでの講義はなるべく学生の生活に役に立つ,あるいは社会常識として知っておくべきことを優先して内容を決めていましたが,開発経済学は別に社会常識ではありませんし,知ってたら金持ちになれるわけでもありません.

【授業の内容】
 今日の講義の目的は,これまで(おそらく)ずっと日本で育ってきて,日本の生活が当たり前だと思っている皆さんに世界の中でも貧しい国々の現状を理解してもらうことです.
 というわけで,まずはデータを用いて途上国の現状を説明しました.途上国の所得,不平等,貧困の様子,平均寿命,識字率などを紹介しました.途上国のニュースはあまり日本では取りあげられないので,意外に思うデータもあったのではないでしょうか.

 次に理論的な話として,「貧しい国はなぜ貧しいままなのか?」,「貧困の悪循環」,「Take off論」,「Trickle down仮説」などを説明しました.理論と言っても数式を使ったわけでもないし,比較的理解しやすい内容だったと思います.

 最後に貧困問題に取り組む機関・団体を分類し,そのうちいくつかを紹介しました.グラミン銀行はノーベル平和賞を取ったし聞いたことがあった人もいたのではないでしょうか?

 更なる学習として,参考文献やサイトなどを紹介しましたが,そのうちいくつかはこちらから見ることができます.
http://wmt.bunri-u.ac.jp/mizunoue/link.html

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