2010年12月1日水曜日

経済数学入門 第9回(11/29)

 今回は微分の締めくくりとして,最大化・最小化問題を解き,また偏微分について説明しました.

【授業の内容】
 最大化・最小化問題というと大げさですが,基本は2次関数のグラフをきちんと描けるかどうかです.ただし,その前になんらかの制約がある場合を考えました.
 皆さんが服を買えば買うほど幸せになれる人間だったとします.その場合,もし何も制約がなければ,幸せを最大にするため(目的)には服を無限に買うことが合理的な答えです.しかし皆さんが服を無限に買うことはありません.なぜなら様々な制約が存在するからです.制約の代表例はお金です.皆さんが持っている,あるいは服に使うことができるお金は限られているので,無限に買えません(予算制約).また,お金があってもクローゼットが一杯なら買うことができないかもしれません(空間的制約).また,1日は24時間しかないので服を無限に買う時間もないでしょう(時間的制約).
 このように制約がある場合には,それらを無視して単純に最大化・最小化することはできません.では数学的にはどうやって制約を守りながら目的を達成するのでしょう?他のやり方もありますが,今回説明したのは制約の式を目的の式に代入した上で最大化・最小化問題を解くやりかたです.

 最大化・最小化問題は経済学で非常によく出てくるので,必ず期末試験でも出題します.配布した課題をしっかりやってください.(そしてできることなら来年まで覚えておいて欲しい…)

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