2007年9月20日木曜日

ミクロ経済学ベイシックⅡ 第2回

 今日からゲーム理論です.ゲーム理論は駆け引きの分析方法であり,この後学ぶ「複占(2社による独占)」を理解する上で必要な知識です.今日の内容は,みなさんにとって経済学っぽくないように見えるかもしれませんが,経済学の重要な1分野です.

【授業の内容】
 今日は一貫して,同時手番,完備情報,非協力というルールのゲームを学びました.最初のゲームは「囚人のジレンマ」と呼ばれる有名なゲームです.お互いが合理的に行動したために,ひどい目に遭ってしまいましたね.お互いに協力できればパレート改善できるにも関わらず,利己的に利得を追求したために長い懲役をくらってしまいました.
 続いて,「囚人のジレンマ」より選択肢(戦略)が増えたゲームを,「支配される戦略の逐次消去」で解いていきました.一旦ゲームの見方を理解すれば,簡単だと思いますがいかがでしょう?
 その後,「支配される戦略の逐次消去」では答えを出せない問題を「ナッシュ均衡」という新たな概念を用いて考察しました.「ナッシュ均衡」とは何かをわかりやすく説明するのはなかなか難しいです.僕の説明に納得できない人は図書館でゲーム理論入門の本を探してみて下さい(何冊かあります).ちなみに教科書には載っていません.
 教科書には具体的な問題が少ないので,必ず授業でやった問題,課題で復習しておきましょう.またテスト直前になって「忘れた」というのはやめて下さい….
 最後に「ホテリング・ゲーム」を出したんですが,見事に答えられてしまいましたね.パッと理解できた人はゲーム理論に向いていると思います.

【参考文献】
神戸伸輔『入門ゲーム理論と情報の経済学』日本評論社
渡辺隆裕『図解雑学ゲーム理論』ナツメ社

【課題】
 今日の出欠代わりに課題を出しました.次回提出して下さい.なお裏面には,今日学んだ解法「支配される戦略の逐次消去」もしくは「ナッシュ均衡」で解が出せる問題を書いて,答えも出して下さい.きちんとストーリーをつけて下さいね.もっともおもしろいものを期末テストで利用させてもらいます.

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