2010年4月23日金曜日

開発経済学 第4回(4/23)

 今回はグループワークとして貿易ゲームをやりました.みなさん結構楽しんで取り組んでいたようなので,こちらとしても満足です.

【授業の内容】
 全員で貿易ゲームを行いました.学生は各国の国民として,松村先生が世界銀行役を,僕が国連役を行いました.
 最初の5分は各チーム(特に途上国)は混乱したようですが,周りを見回して,徐々にそれぞれの置かれた状況,および課題に気がついていったようです.混乱期には,先進国が無償で途上国にはさみを援助することもありましたが,各備品の価値に気付くと,そのような二国間援助は一切見られなくなりました.残念ながらすべての交渉(とその条件)を確認できたわけではありませんが,僕が確認した範囲では,やはり先進国にとって優位な条件での交渉がほとんどだったように思えます.実は先進国には紙(天然資源?)がほとんどないため,資源国が手を組めば先進国とかなり良い条件で取引することも可能でしたが,そこまで状況を把握できていなかった様子でした.

 ほとんどの人は積極的に取り組んでいたため,全体としてはほぼ満足な出来でしたが,個人的な反省点(気づき)としては,以下の通り.
・生産可能な図形の種類が多すぎた.
 今回は5種類でしたが3種類程度に減らすことで,国際市場価格の変化が各チームの生産により影響を与えることができたはずです.
・国連の援助が甘かった.
 開始早々は途上国からの要望につれない返事をすることができていたのですが,後半はついつい甘くなってしまいました.またコンディショナリティとして,途上国政府に何を求めるかを決めておくべきでした.ほぼ無償援助ばかりになってしまったことが心残りです.「世銀から融資を返済せよ(融資を受けよ)」,「この商品の生産に特化せよ」などの条件をつけるべきでした.
・図形のサイズが大きすぎた
 サイズが大きすぎたため,各国ともあまりお金を稼げず,あまり格差が広がりませんでした.
・時間配分
 もう少し時間を取っても十分学ぶ余地があったでしょう.進行役が初めてだったことと,参加者が顔見知りだったこともあり,どのように進行するか予測が困難でした.もう少し煮詰まるまでやりたかったです.
・各国の人数は同じでなくても良い
 今回はなるべく同じ人数になるよう配分しましたが,あえて国民数にばらつきがあっても面白いでしょうね.

 曜日の変更のため,次回の講義までに2週飛びます.次回は(5/14)です.

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