2010年6月5日土曜日

経済学A 第7回(5/25)

 またまたしばらく更新していませんでした….今回は資産運用のための基礎知識として,リスクと期待値の説明でした.

【授業の内容】
まず,利子と現在価値の関係を説明しました.現在,手元にある100万円を銀行に預ければ(利子率1%とする),1年後には101万円になります(税金や手数料は無視しておく).つまり,この場合,現在の100万円と1年後の101万円が同じ価値であると言えます.お金は時間が経つと増えると考えても良いかもしれません.
 さて,では逆に考えることも可能です.つまり1年後の101万円を現在の価値に直すと100万円です.このような考え方を,現在価値(現在割引価値)と言います.将来受け取るお金を現在の価値に直すときには利子率で割り引かねばなりません.きちっとした計算式は講義中に書きました.

 つづいて,期待値とリスクの説明をしました.期待値とは,(すでに起きたことではなく)これから起こるであろう事の確率的な平均値です.つまり未来の平均値ですかね.期待値の計算は,結果として起きること(事象と言います)とそれが起きる確率をかけ合わせたものを,すべての事象について足しあわせたものです.期末試験でも確実にこの計算を出すのでできるようにしておきましょう.

 さて,リスクですが,これは世間の人が使っている意味と,経済学の世界で使う意味が異なるので要注意です.世間では「リスク=危険性」と考えられがちですが,経済学では「リスク=結果のバラツキ」です.そのため,確実に大損をする挑戦にはリスクはありません.なぜなら結果が決まっているからです.

 最後に,「もし株を売ってはいけないとしたら,株を買うか?」という質問をして終りました.

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