2008年4月12日土曜日

経済学Ⅱ 第2回

 今回から本格的な講義ですね.みんなが真剣に聴いていたので,こちらとしても非常に講義をし易かったです.今後もその調子でお願いします.小テスト効果なんでしょうか?それともみんなが大人になったのでしょうか?

【授業の内容】
 まず,これからしばらくの前提条件となる完全競争市場の説明をしました.完全競争市場とは競争が熾烈で儲けがまったくでない(ただし効率的な)市場です.完全競争市場の条件は5つありました.

 では,その完全競争市場において,我々消費者はどのように行動するのでしょう?ミクロ経済学では,財市場における買い手である我々は,様々な制約に直面しながらも,効用が最大となるように行動します.講義では昼食のパンを例に,なぜ我々は無限にパンを買わないのか考えました.それは限界効用が徐々に減少するからです.これを限界効用逓減の法則と呼びます.分かり易く言うと,パンを沢山食べてしまうと飽きてしまうことですね.
 その後,財によってこの限界効用が様々な変化をすることを確認しました.新聞のような情報財は2つ目から限界費用が極端に下がりますし,ビールは飲み過ぎると限界効用がマイナスになる,またタバコの様な中毒性のある財は限界効用が増えていく可能性がありそうです.
 しかし,そんな極端なケースばっかり扱うと複雑になるので,とりあえずは単純化して次の2点をルールとすることにしましょう.
・限界効用は逓減する
・限界効用はマイナスにはならない

 最後に次回の講義への布石として,金額で評価した限界効用のグラフ(需要曲線)の傾きが何を意味しているのか考えてみました.この傾きは,売り手にとって,いくらの値段をつければ一番儲かるかがわかる重要な情報となります.
 というわけで,来週はこの情報(弾力性)について説明します.

【今回のキーワード】
・効用
・限界効用
・需要(曲線)

【小テストについて】
 今回の小テストは「限界効用とは何か?自分の言葉で説明せよ」でした.僕の考える解答例としては「(これまでとは別に)もう1つ消費した時に,新たに発生した効用のこと」です.限界効用の大事なポイントは「変化」です.それまでに比べてどれだけ増えたか?が重要です.
 今回は表現はバラバラでしたが,みんな理解できている様子でした.みんな合格とします.

【感想について】
 好意的な感想が多かったです.マクロに比べて身近だからでしょうか?今後もわかりやすい講義にしたいと思います.

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