2008年7月5日土曜日

ミクロ経済学ベイシックⅠ 第12回

 今回は前回に引き続きボックス・ダイヤグラムを用いた一般均衡の説明です.後半は余剰分析についての課題の解説を行いました.

【授業の内容】
 まずボックス・ダイアグラムについての確認です.ある点から違う点へと移動するとパレート改善(より効率的な資源配分)になっているか確認しました.また,Aさん,Bさんが財X,Yを当初持っている状況(初期賦存量と呼びます)で,X,Yの相対価格が与えられたらどのような取引を行うかを確認しました.相対価格によっては,財X,Yに超過需要や超過供給が発生することがあります.ワルラス型価格調整メカニズムによれば超過需要が発生すれば価格は上がるし,超過供給が発生すれば価格が下がります.その調整により,相対価格も変化するため,財X,Yに対する超過需要,超過供給はなくなり,需給が均衡しました.この点では(消費者理論の時にも確認したように),相対価格と限界代替率が等しくなっていますね.

 後半は余剰分析についての課題の解説です.特に従量税が課せられた場合,余剰にどのような変化をもたらすか,具体的な計算式で確認しました.税収も社会的余剰に加えるのがポイントです.ちなみに今回のような従量税ではなく,消費税のような従価税(価格に一定割合の税率を課す税)ではどうなるのでしょうか?

 来週の講義時間中に期末テストを行います.その振替でテスト対策の時間を作ります.週明けにでもポータルサイトを通じてお知らせする予定です.

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