2009年7月11日土曜日

ミクロ経済学ベイシックⅠ 第13回

 今回は一般均衡ですが,最後まで説明できませんでした.

【授業の内容】
 一般均衡の説明では,消費者A,Bが財X,Yをどのように分配すれば,効率が良いか(社会的に望ましい状態になるか)を理解します.
 まず,これまでの復習をしました.消費者理論では,相対価格=限界代替率という点で消費を行いました.生産者理論では相対価格=限界変形率という点で生産を行うことを確認しました.

 さて,望ましい変化とはどんな変化でしょう.世界にはAさんとBさんの2人きりだとして,Aさん,Bさんの効用がどのように変化するときに望ましい変化とみなすべきでしょうか.人によって様々な考え方があると思いますが,ここではパレート改善という基準を使うことにしました(つまり絶対正しい,というわけではなく,便宜的に使います).パレート改善とは,他の人の効用を下げることなく,ある人の効用を上げることができるような変化のことです.まぁ多くの人が納得してくれるような定義だとは思います.また,これ以上パレート改善できないような状態をパレート最適と呼ぶことにします.

 さて,Aさん,Bさんで財X,Yをどのように分配すべきかを直感的に理解するため,エッジワース・ボックスという図を用いることにします.エッジワース・ボックスは,Aさん,Bさんのそれぞれの無差別曲線の図を組み合わせたものです.これを使うと,財の配分の変化がパレート改善であるかどうかがわかります.今回,いくつかの例で,パレート改善になったかどうか説明しました.
 次回はこのつづきからやります.

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