2011年10月16日日曜日

総合政策演習BⅠ 第3回(10/12)

 今回も独占です.

【授業の内容】
 独占のうち最もややこしい複占の続きです.

(確認)
クールノー均衡:同時手番,非協力ゲーム.両企業が同時に生産量を決定する.

シュタッケルベルグ均衡:逐次手番,非協力ゲーム.1社が先に生産量を決め,それを見て他社が生産量を決める.
協力ゲーム:同時手番,協力ゲーム.両企業が両企業の利潤の合計が最大になるように生産量を同時に決定する.

 今回は同じ問題をこの3つの解法で解きました.3つの解法をもう少し具体的に説明すると,
・クールノー均衡
 企業A,Bとすると,企業AについてMR=MCを計算し,企業Aの最適反応計算します.同様に企業Bについても計算し,それぞれの連立方程式を解くと,両企業の最適な生産量がわかります.
・シュタッケルベルグ均衡
 企業Aが先行,企業Bが追随するとする.企業BについてMR=MCを計算し,企業Bの最適反応を導出し,それを需要関数に代入した上で,企業AについてMR=MCを計算すると企業Aの最適な生産量がわかります.またそれを企業Bがの最適反応に代入すると企業Bの最適な生産量もわかります.
・協力ゲーム
 企業A,Bとすると,企業A,Bの生産量の合計をXとする.両企業の収入の合計をXで表現し,Xで微分して限界収入(MR)を導出する.また,両企業の費用の合計を同じくXで表現し,Xで微分して限界費用(MC)を導出します.MR=MCから最適なXが得られる.このXは両企業の生産量の合計なので,Xを2で割ったものが企業A,Bそれぞれの生産量です.

 また残りの時間で,寡占と独占的競争についても説明しましたが,これらはベイシックⅡの復習で新しい内容はないので省略します.

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