2008年12月11日木曜日

経済学Ⅰ 第13回

 今日は前回の財政に関連して,税について説明しました.

【授業の内容】
 財政赤字の解消のためには,税収を増やすか,歳出を減らすしかないわけですが(実質的に減らすためにはインフレを起こすというのもありますが…),誰しも税金が増えるのは嬉しくないでしょう.さて,この税金というのはどんな性質を持っているのでしょう.

 まず,3つの点から税金を分類しました.国税と地方税,直接税と間接税,一般税と目的税です.
 近年の日本では直接税を減らして間接税を増やす方向に進んでいるようですが,果たしてなぜなのでしょう?またどのような未来になるのでしょうか?「税金はどれも一緒だ!」という乱暴なくくりではなく,それぞれの税の特徴を見てみましょう.

 税を評価するための概念として,公平性と公正性を紹介しました.どちらもよく聞く言葉ですが,厳密にそれぞれの意味を確認しました.その上で改めて,直接税の代表である所得税と,間接税の代表である消費税の税率変更が持つ意味を説明しました.

 最後に税負担の軽重を測る目安として国民負担率,潜在的国民負担率を紹介し,先進諸国で比較しました.日本は比較的,国民負担率の低い,小さな政府であるようですね.当たり前ながら,長い目で見れば私たちが納めた税金以上のお金が政府から帰ってくるわけはありません.手厚い保障を政府に望むのであれば重い負担にも耐えなければならないのです.もちろん行政の無駄を省くことが期待されるのは言うまでもありませんが.

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