2007年12月17日月曜日

経済学Ⅰ 第13回

 今日はIS-LM分析です.難しいのでアンケートの回答を見るのが怖かったのですが,思ったよりみんなの評価は高かったです.今日は珍しくほとんどの人が真剣に聴いてたからでしょうかね?いつも真剣に聴いて欲しいところではあります.

【授業の内容】
 IS-LM分析はこれまでの総復習とも言えます.これまで学んだ財政政策(財市場)と金融政策(金融市場)を融合してしまいます.
 IS-LM分析とは,財市場と金融市場がそれぞれ均衡するように利子率とGDPが決定するとした経済分析の手法です.授業ではまず財市場の復習から始めました.そのための基礎知識として,
・三面等価の原則
・有効需要の原理
・ケインズ型消費関数
・需要の構成要素
などを確認しました.需要の構成要素の中では特に,消費,投資が何によって決まるかが重要でした.
 財市場の需要と供給が均衡するためには,利子率が下がるとGDPは増える必要がありました.逆に利子率が上がるとGDPは下がる必要があります.つまり財市場が均衡するためには,利子率とGDPがそれぞれ逆に動くようです.(IS曲線)

 金融市場の復習としては,貨幣需要のうち,取引需要と投機的需要が重要でした.所得が増えれば取引需要が増え,利子率が下がれば投機的需要が増えることは以前にも確認しました.
 一方の供給は中央銀行である日銀が独自の判断で決めます.これらから,金融市場の需要と供給が均衡するためには,利子率が上がるとGDPが増える必要があるし,利子率が下がるとGDPも下がる必要がありました.こちらは同じ方向に動くんですね.(LM曲線)

 次回はこうして描いたIS曲線とLM曲線を1つにしてみます.次は年明けで,それが最後の授業になりそうですね.

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