2007年12月21日金曜日

ミクロ経済学ベイシックⅡ 第13回

 前回に引き続きリスクについてです.今回は実際の保険料金などを考える上でも有用なリスクの金銭評価を行いました.

【授業の内容】
 前回,リスク愛好家とリスク回避者で効用曲線の形が異なる,という説明で終わっていました.今回はなぜそのような形状になるのか,職業選択を例にして説明しました.
 今,大学卒業後に,リスクがあり年収が1000万円になる年もあれば年収0円になる仕事(確率はどちらも50%)と,リスクがなく確実に年収500万円をもらえる仕事を考えてみます.どちらも年収の期待値は500万円なので,期待値だけで考えればどちらの仕事でも良いような気はします.実際おそらく生涯所得もほとんど一緒でしょう.
 ただし,リスク回避者はリスクがある仕事よりもリスクがない仕事の方がより効用が高いと評価します.そのためより効用の高い仕事(リスクがない仕事)を選びます.逆にリスク愛好家はリスクがある仕事を選びます.この説明はややこしいので,テキストのpp.330-335を繰り返し読んでみましょう.

 次に失業保険を例に,リスク回避者がなぜ保険に入るか説明しました.リスク回避者はリスクを回避するために払っても良いお金(リスク・プレミアム)より安い金額で所得を保障されるなら保険にはいるようです.このリスク・プレミアムを図で,また数値計算で説明しましたね.テキストのp.337には問題があります.これを必ずやっておきましょう.「テスト前にやろう」なんて思ってると,せっかく理解した内容を忘れてしまいますよ!

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