2009年5月22日金曜日

経済政策論 第6回

 今回は健康保険・介護保険の締めとして,徳島県の医療問題を考えました.

【授業の内容】
 まず,前回取りあげた企業別の健康保険組合の保険料についての記事があったので,それを読んでみました.中には協会けんぽより割の悪い組合も出てきているようでした.

 前回の課題である「徳島県の医療に対する方針・・・医療費削減に向けた取り組み」,「徳島県の医療全般に対する問題点」の2点について発表してもらいました.
 僕も県のHP等をいろいろ探しました.いろいろ取り組みが掲載されてはいましたが,具体的な目標(数値目標)が書かれているものは稀でした.また数値目標を掲げたものでも,どうやってそのような目標を達成するのか,なぜその取り組みに効果があると考えられるのかについては明確な説明がなく(少なくとも我々には見つけられませんでした),計画の体裁は整えられているけど,実効力があるのかについては疑問が残りました.
 徳島に住んでいると,「糖尿病による死亡率が全国ワースト(だった)」という話をよく聞くのですが,これについても調べてみると,人口10万人あたりの数値に過ぎず,年齢構成についての調整がされていないようなので,どれだけ意味があるものなのかもよくわかりません.実際徳島県は高齢化も進んでいるので,人口当たりで言えば首都圏などに比べ死亡率が高くなるのは当たり前のはずです.こうしたまっとうな議論がないまま,「ワースト」という言葉が県内で一人歩きしているのだと感じました.(もちろん年齢調整をしても全国トップクラスなのでしょうけどね)

 さて,医療全体に対する問題点としては,なんといっても医者の偏在でしょう.人口当たりの医師数は少なくありませんが,多くが徳島市などの一部地域に集中しており,南部や山間部では医師不足が深刻な問題となっています.対策として,医師バンクといったものも作られているそうです.
 また,高齢化が進んでおり,人口当たりの受療率が入院,外来ともに高いことから考えても,医療費が高い県である可能性があります.(ひょっとしたら予防にお金を使っているので,低く押さえられているのかもしれませんが)

 今回で健康保険については終わりです.次回は観光を取りあげることにしました.高速のETC割引も始まったことだし,タイムリーな話題ですね.

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