2009年6月20日土曜日

経済学A 第10回

 今回は貿易とグローバリゼーションの予定でしたが,ほとんど貿易の話になりました.

【授業の内容】
 今回考えてもらったのは,グローバル化は悪いのか?貿易は何をもたらすのか?ということです.先進国が集まる国際的な会議で反グローバルを主張するデモが起きるのは珍しいことではありません.グローバル化に反対している人々はなぜ反対しているのでしょうか?

 まず,貿易とはどんな性質の取引なのか,絶対優位,比較優位という言葉と共に学びました.リカードの比較生産費説からわかることは,どんな国であっても,比較優位にある財に特化し,それを輸出することで豊かになれる可能性があるということです.つまり貿易は他の国を打ち負かしてその富を奪い取るものではなく,他国と自国が共に豊かになれるものなのです.
 皆さんの直感的な予想とは異なり,貿易することで両国とも豊かになれるというこの結論は非常に力強いものです.貿易を通じてWin-Win関係が築けるのであれば,どの国もどんどん貿易をすれば良いはずですが,現実には自由な貿易を妨げる様々な障壁があります.その理由は何なのでしょう?次週はそこからスタートして,グローバル化についてもっと深く学びましょう.

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