2009年6月5日金曜日

開発経済学 第8回

 今日はマイクロファイナンスについてでした.

【授業の内容】
 ちょうど昨日NHKでムハマド・ユヌス氏によるソーシャル・ビジネスについての番組を放送していたので,その一部を見ました.グラミン銀行についてだけでなく,グラミン・ダノンやグラミン病院などの事業について紹介していました.
 それを参考に,マイクロファイナンスとは何なのか,既存の金融機関とは何が違うのかを説明しました.ユヌス氏は海外留学から帰国し,母国バングラデシュで貧困層が貧しさから抜け出せない原因を探ります.その過程で,ほんのわずかなお金がないために,高利貸しから借りざるを得ず,商売の利益のほとんどが利子の支払いになってしまうケースに出くわします.それがきっかけとなり,グラミン銀行が設立されます.マイクロファイナンスは今では世界中に普及し,貧困撲滅の一助となっています.

  グラミン銀行の特徴として,融資額が小さい,金利が(我々が考えるほど)低くない,返済率が高い,などがあります.グラミン銀行が成功した背景には,いかに返済させるか,どうやって(貧しい人々に)お金を稼がせるか,についての数々の工夫が存在します.単なる無担保融資では,返済するつもりのない人に貸すことになりかねませんもんね(実際に日本でもそんなケースがありますよね…).

 一部にはグラミン銀行に対する批判もあります.中には明らかな誤解や言いがかりのようなものもあります.連帯保証制に対する批判(最貧層が排除されている)もありましたが,連帯保証制は必ずしも高い返済率の必要条件ではないということがわかってきたため,最近は廃止になったという話も聞いています.

 グラミン銀行は興味を持ってくれるかなぁと思ったのですが,そうでもないみたいですねぇ….

 なお,第2回レポートの提出期限は6月25日20:00へと1週間延びました.

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