2009年6月20日土曜日

経済学Ⅱ 第10回

 今回は余剰分析でした.

【授業の内容】
 余剰分析は,ある変化が国全体にとって望ましいものであるかどうかについて判断するための材料を与えてくれます.
 まず消費者余剰と生産者余剰から説明しました.それぞれが大きくなればなるほど,消費者にとって,生産者にとって望ましい状況です.またその2つを合わせたものを社会的余剰と呼びました.この大きさで,社会全体にとって望ましい変化であるかどうかを判断します.

 厚生経済学の第一基本定理より,競争的な市場で価格と生産量が決まれば,社会的余剰が最大になることがわかりました.では,そうじゃない場合(社会的に望ましくない場合)とはどんな状況なのでしょう?

 例として,数量制限をした場合,価格制限をした場合,課税をした場合を考えました.それぞれ,競争的な市場で価格が決まる場合に比べ,社会的余剰が小さくなることが図から理解できました.
 タバコやお酒などには税金が課せられていますが,余剰分析からすると望ましいことではありません.しかし,税金を課すことでそれぞれの消費が減少するため,社会的余剰以外の何らかのメリットがあると考えられます.

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