2009年10月10日土曜日

経済学A 第3回

 今回はマクロ経済学をとりあげました.マクロ経済学とは,一国の経済全体を俯瞰して捉える経済学の主要な分野の1つです.なお,来週も引き続き,マクロをやります.

【授業の内容】
 まず,景気や経済成長の指標であるGDPとは何かを説明しました.GDPとは,何をどれだけ作ったかではなく,どれだけ付加価値を産み出せたかを示しています.例として日本の自動車産業を用いました.そんなに難しいものではありませんでしたよね?また日本のGDPの大きさは,約500兆円ということだけは覚えておいてください.マクロ経済の話をしていると,金額の単位が大きすぎてイメージしづらいので,GDPの大きさをモノサシにしましょう.

 続いて,経済学(と経済)の歴史について説明しました.大きな政府と小さな政府や新自由主義って何か?なぜ規制緩和するのか?政府が道路を造るとどんな効果があるのか?など様々な知識を,歴史と一緒に説明します.
 今回は経済学の誕生として,古典派の人たちが何を考えていたかを主に説明しました.古典派の人たちの主張を簡単にまとめると,「市場の働きを信頼しており,政府が市場に介入すると,そのメカニズムが乱されてしまう.そのため,政府は何もしない方が良い」というものでした.政府は最低限だけの役割(警察,国防,消防など)を行い,後は民間に任せるというものです.
 しかし,このような古典派経済学は,1920年代後半に起きた世界大恐慌に際して無力でした.大不況であることがわかっても,有効な解決策がないからです.そこで,このような非常時に有効な薬をケインズたちが提示します.
 ということで,次回はケインズの登場から話します.

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