2007年11月5日月曜日

経済学Ⅰ 第7回

 今日は金融の続きです.それにしても今日はみんな集中して聴いていましたね.やはり中間テストのパワーは素晴らしい.改めて有効性を実感しました.

【授業の内容】
 前回は貨幣とは何かを説明しました.今回は貨幣の供給量(マネーサプライ)はマクロ経済学の世界においてどのような役割を果たしているのか少し説明しました.
 マクロ経済学の世界におけるプレーヤーはこれまでは4人(家計,企業,政府,日銀)でしたが,今回から銀行(市中銀行)が登場しました.市中銀行の機能は金融仲介,まさにいろんな仲介役をしてくれます.徳島銀行や阿波銀行のような地方銀行や,みずほ銀行や三井住友銀行のような都市銀行もすべて市中銀行です.
 金融仲介機能の例として間接金融と直接金融の違いを説明しました.我々が銀行に預金すると,そのお金は銀行を通じて企業に貸し出される場合があります.つまり銀行が仲介役となり,家計からお金を集め,お金が不足している企業に貸しています.
 次に話の流れは途絶えてしまいますが,今後の話を進める上で必要な知識である債券(国債や社債)について説明しました.授業では国債を例に取り,国債の具体的なイメージを伝えました.現在では国債は個人が購入することもできます.銀行預金の金利は低いが,株はリスクがあるから怖い,という人は国債を買っても良いかも知れませんね.(ただし国債を買う際には手数料がかかります)
 これでようやくマクロ経済学の世界における貨幣の役割,貨幣の需要と供給について説明できます.貨幣の需要は取引需要投機的需要に分けることができます.それぞれどんな場合に貨幣需要が高まるのか,下がるのか理解していますか?
 次に貨幣の供給方法ですが,これは3つあります.いずれも貨幣を供給(市場に流す)のは中央銀行である日銀の役割です.日銀は市場に流通する貨幣の量が少ないと思えばマネーサプライの元栓を緩めてお金を流します(金融緩和).逆にだぶついていると思えば元栓を閉めます(金融引き締め).
 さてその具体的方法ですが,今日は1つ目の公定歩合しか説明できませんでした.公定歩合とは市中銀行が中央銀行とお金を貸し借りする際の金利でした.公定歩合が上がると(下がると),市中銀行は中央銀行からお金を借りにくくなる(借りやすくなる)のは確認した通りですね.
 来週は残る2つから説明していきます.

重要なお知らせ
 授業で告知した通り,11月26日に中間テストを行います.成績に占めるウェイトは高くありませんが(2~3割ぐらい),受けなかった場合は単位を放棄したものとみなします.範囲は金融の終わりまでです.

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