2008年10月26日日曜日

基礎総合演習B1② 第5回

 今回は前回の続き,さらに寡占,独占的競争について説明しました.

【授業の内容】
 まず前回の複占で唯一やりのこした共謀について説明しました.両企業がそれぞれの利潤の合計を最大化するように行動します.完全独占に近いですね.

 続いて,寡占を説明しました.寡占は売り手が少数の場合です.特徴はある企業が値上げをしても他の企業は追随してこないので,値上げした企業は売上が激減するでしょう.もちろん利潤も悪化するはずです.値上げした企業の1人負けになります.
 対して,値下げをした場合にはライバル企業は追随してくるため,最初に値下げをした企業の売上は思ったほど増えません.他の企業も値下げをしたので巻き添えを食らってどこも利潤は増えないはずです.
 このように値上げしたときと,値下げしたときのライバル企業の動きが非対称になっています.ここから,個別企業の需要曲線が屈折したものになります.またそこから,限界収入も変わった形をしたものになります.さらに,そのため,限界費用が少々変動しても生産量,価格共に変動しづらいという特徴が出てきます.

 最後に独占的競争ですが,これは売り手は多数いるが,財の差別化を行うことで一時的に独占状態を作り出せるというものです.そのため,短期的には利潤を出せますが,長期的にはライバルの参入により利潤は0になります.

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