2009年4月8日水曜日

経済学Ⅱ 第1回

 経済学Ⅱではミクロ経済学を学びます.ミクロ経済学とは,国レベルで経済をとらえたマクロ経済学とは対照的に,経済を構成するもっとも小さな単位である,個人(家計)や企業の行動に注目し,市場でどのように資源が配分されるのかを理解する分野です.

【授業の内容】
 今日はまず,上記のようにミクロ経済学とは何かを説明しました.ミクロ経済学のプレーヤーの1つである家計は我々自身なので,「我々はなぜこのような行動をするのだろうか?」ということをしっかり考えれば,ある程度答えは出てくるかもしれません.

 次にミクロ経済学の考え方を少し例を挙げて説明しました.まず「ダイヤモンドはなぜ高いのか?」を考えてみました.希少性と特性という答えが出てきました.どちらも半分正解です.というのは,ダイヤモンドの価格が高い理由はこの2つの条件が揃っているからです.いくら希少なものでもくだらないものでは高い値段で取引されません(例:僕が作ったお茶碗).また,どんなに重要なものでも,豊富に存在すれば値崩れします(例:水や空気).
 続いて,選択についても説明しました.我々は人生において,進学,就職,結婚,転職など様々な選択肢に出くわします.我々は無意識にそれぞれの選択肢のメリット,デメリットを思い浮かべ,より良い選択をしていることでしょう.さて,人々がある選択肢を選んだ時に,それを替えさせるにはどうすればよいでしょうか?ここで出てきた概念がインセンティブです.インセンティブは日本語に直せば誘因と訳されることもあります.インセンティブを使えば,人々の行動を替えることができるでしょう.わかりやすく言えば,アメとムチです.例として,車の買い換え,ゴミのポイ捨て,イスラエルの保育所,学生による発表などを説明しました.インセンティブという考え方は大事なので,ぜひしっかりと理解しましょう.

【評価について】
 基本的には期末試験の一発勝負です.ただし,経済学Ⅰと同様に発表点(max:20点を加算します.もし皆さんの学習意欲が低いと感じられれば,中間試験を課します.
 なお,学則により,1/3を超えて欠席した場合は当然ながら期末試験は受けられません.

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