2009年4月3日金曜日

開発経済学 第1回

 初回の今日は,データや動画により開発途上国の現状を見ました.専門科目ですので,関心がある人だけ受講してください.単位が取りたいから,という人はより単位の取りやすい科目をおすすめします.

【授業の内容】
 まず,開発経済学とは何かを説明しました.経済成長とそれを実現するための政策という意味ではマクロ経済学ですでに学んだはずです.ではマクロ経済学と開発経済学はどこが違うのでしょうか?途上国の貧困問題を解決するためには,もちろんマクロ経済学の知識も使いますが,それだけでは不十分です.貧しい国にはそれぞれの国固有の問題があります.それぞれの国の事情に合わせて,有効な経済政策を導き出すための裏付けとなる理論的・実証的研究が開発経済学と言えます.
 例としてボツワナを挙げました.ボツワナの貧困問題・経済成長を考える上で,HIVを無視することはできませんが,HIVによる影響なんてマクロ経済学では学ばなかったはずです.

 さて,では実際に途上国はどれぐらい貧しいのか,様々なデータを見てみました.いくつかのデータからわかることは,貧しさというのは決して所得の多寡だけで決まるものではないということです.
 次回は,その貧困とは何か?(幸せとは何か?)国レベルで貧困(幸せ)を測るためにはどんな指標が必要なのかを考えていきたいと思います.

 後半の30分を使って,カンボジアで活躍する日本の社会企業家についての動画を見ました.皆さんとそれほど年齢が変わらない人たちだったので,中には刺激を受けた人もいるかもしれません.

【今日の課題】
・社会企業家とはどのようなものか.募金による援助や,営利目的の企業との違いを明確に説明せよ.
・貧困とは何か?幸せとは何か?また,国レベルでそれぞれを測るためには何が必要なのか,自分なりの答えを出しなさい.
 上記2つについて記述し,4月6日20:00までにメールで提出すること.その際,必ず自分が誰なのかを文面もしくは件名に記入することを忘れないように.文字数の制限はありません.

【第1回課題:課題図書レポート】
 下のサイトの課題図書リストにある本の中から1冊を選び,それを基にしたレポートを提出せよ.
http://wmt.bunri-u.ac.jp/mizunoue/filedl.html
 期限:5月21日20:00
 文字数:表紙,図と表を除きA4用紙3枚以上(2枚+αでは不可,最低でもきっちり3枚
は書くこと)
 なお,「レポート作成マニュアル」を必ず参考にすること!レポートの最低限のマナーが守られていなければ評価できません.

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