2009年4月21日火曜日

経済学A 第2回

 今日は機会費用などについて学びました.また実験的に,ケータイを使って出席を取りました.

【授業の内容】
 最初に(本当は前回話そうと思っていた)ダイヤモンドの価格の話をしました.なぜダイヤモンドは高いのでしょう?結論は供給よりも需要の方が大きいからです.逆に需要より供給の方が多い商品の値段は安くなります.
 この話は,今日の最後のトピック「どうすれば高い給料をもらえるか?」にも応用が可能でしたね.

 次に今日の本題である機会費用を学ぶため,「大学進学は合理的か?」を検証しました.大学進学のメリットとデメリットを皆さんに聞くと,かなり意見は出そろいました.主なものは次の通りでした.
メリット
・就職した時の給料が高い
・進路の選択肢が広がる
・資格が取れる
デメリット
・学費(生活費含む)がかかる(4年間で500~1000万円?)

 ほとんどの人は上記のようなメリット・デメリットを考えると思うのですが,実はデメリットとして,機会費用を見過ごしています.機会費用とは,「ある選択肢を選んだことにより,次善の選択肢を選んだ時に得られたものを手に入れる権利を失う」という考え方のことです.この場合で言えば,大学進学したことで,次善の選択肢(高卒として就職)から得られた年収を失ってしまうのです.この機会費用は目に見える損失ではないため,ついつい見逃しがちですが,大学進学のように膨大な金額になる場合もあり,要注意です!
 例えば,日曜日にダラダラ寝て過ごすことはお金もかからないし,悪くない選択肢に見えるかもしれませんが,その時に外に出て友人と会ったり,目標に向けて努力したり,バイトでお金を稼ぐなどの選択肢(どれが次善かは人によって異なりますが)を放棄していることに他なりません.そういう機会費用という観点からすると,結構高いコストを払ってゴロゴロしてると言えますね.

 さあ,最後に「どうすれば高い給料を得られるか?」を考えました.お金の話ばっかりですね….
 それはともかく,ダイヤが高い理由はすでにわかりました.供給より需要が高いからです.では,皆さんが働くことを「労働力を企業に売る」と捉えれば,どうすれば高く売れるかもわかってくるのではないでしょうか?ダイヤは(比較的)希少である一方,広告によって需要が高められているので高い値段で取引されます.
 これから類推すれば,皆さんが高い給料を得るためには,どこにでもある労働力ではなく,「自分が希少な人材(労働力)である」ことをアピールする必要がありそうです.確かに「ありふれた人材」は高い給料をもらえなさそうです.例えばコンビニやファーストフードのバイトは,特別な訓練を受けていない高校生にでもできる仕事です.つまりありふれた人材でもできる仕事なので,徳島では時給にしてせいぜい800円ぐらいしかもらえません.逆にその人しかできない能力を持っていれば高い給料がもらえそうですね.といっても希少性だけではダメです.その能力に対する需要があることも重要です.例としては医者が挙げられます.医療行為は医師免許を持った人にしかできず,かつ医療サービスに対する需要は大きいため,医者は高い給料を稼ぐことができます.
 皆さんも(もし高い給料が欲しいのであれば)大学の4年間で,戦略的に自分を磨きましょう.

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