2007年4月16日月曜日

経済学Ⅱ 第2回

 前回の復習として,財と効用の関係を確認しました.そして,本日はそこから「需要曲線」なるものを導きだし,需要曲線が持つ意味を確認しました.
 早くも遅刻が多いようです.もっとマジメにやらないと,すぐにわからなくなりますよ!

【授業の内容】
・需要曲線の傾きが持つ意味は何か?
 需要曲線の傾きが緩やかであるということは,価格が少し下がれば大幅に財の需要が増える関係を示しています.このような財の例としてティッシュが挙げられるという発言が学生からありましたが,まさに典型的な例ですね.ティッシュも含め,長期の保存が可能な財はこのような性質を持っているようです.
 逆に需要曲線の傾きが急であることは,価格が変化しても需要があまり変化しないことを示しています.このような財の例として高校の制服などが挙げられるでしょう.高くても一着は必要ですし,逆に安いからといってまとめ買いしませんよね.

・需要の価格弾力性
 上記のような,価格が変化したときに需要にどのような変化を与えるかを示す指標として,「需要の価格弾力性」があります.直感的に言えば,弾力性が高いとは価格の変化の割合に対して消費者が敏感に反応する(つまり需要が大きく変化する)ことを言います.逆に弾力性が低いとは,消費者が価格の動きに対して鈍感であることを言います.授業ではちゃんとした定義を数式で示しました.
 数値で表すことができる弾力性ですが,大事なポイントは,売り手はこの弾力性が1より大きいときには値下げをすることで収入を増やすことができる.逆に1より小さいときは値上げをすることで収入を増やすことが可能になります.
 このような弾力性を用いた価格決定の例として,吉野家の牛丼やマクドナルドのハンバーガーの話をしました.また応用として,映画館での学割やレディース・デーのような「価格差別」が合理的な選択の結果であることを説明しました.学割というのは慈善活動だと思っていた人も多いのではないでしょうか?もちろんそのような意図で割引をしているお店がないとは断言できないでしょうが,単純に学割を導入した方がお店としても儲かるようですね.

【課題】
なし

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