2007年4月25日水曜日

経済政策論 第4回

 前回決めた通り,今日からは新たなトピック「少子化問題」に取り組みます.

【授業の内容】
 前回,「晩婚化と非婚化の現状について」調べるという課題を出しました.皆さんの調べたところによると,平均初婚年齢で見ると,男女ともに晩婚化の傾向があり,比較的男性の初婚年齢が高いようでした.
 本日は僕が少子化問題の大枠について講義しました.議論は,そもそも「なぜ少子化は問題なのか?」からスタートしました.少子化には,環境負荷や人口過密を軽減する,1人あたり資本の増加などメリットもあるようです.人口が少ない国=貧しい国かというとそうでもなく,ルクセンブルクやリヒテンシュタインなど,国民の1人あたり所得では日本よりはるかに豊かな小国も存在しました.
 では少子化はなぜ問題なのか?と問いかけると,皆さんからは「高齢化だと年金が心配だ」という声が出ました.それを受けて,ミニ年金講座をしました.年金には賦課方式と積立方式がありますが,日本の年金制度は賦課方式のウェイトが高いんでしたね.さらに,この賦課方式は現役世代が高齢者を支える仕組みのため,少子化により現役世代に比べ高齢者の割合が増加してしまうと,システムそのものの存続が困難になります.この構造は年金だけでなく,社会保障制度全般の問題です.
 というわけで,少子化問題は本当に”問題”であることがわかったので,引き続き少子化問題の基礎知識を学びました.話した内容は以下の通りです.
合計特殊出生率の定義
・日本では出生率を有配偶率有配偶出生率に分解できる
・有配偶率の低下が深刻な問題
・出生率の改善のために,国や地方がして良いことと,悪いこと

【課題】
・結婚を促進させる政策を採る自治体はあるのか?
・国や地方自治体の少子化対策(徳島県や徳島市などについて,とユニークな少子化対策)
・自分なりの少子化政策(来週発表)

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