2007年10月1日月曜日

経済学Ⅰ 第3回

 今回はアンケートを取りませんでした.テストは毎回やっても良いのですが,アンケートは毎回やると回答の信頼性が下がる傾向にあるようなので.そのためたまにやります.

【授業の内容】
 今回の内容を大きく分けると次の3つでした.
1.3面等価の原則
2.需要の内訳
3.消費についての仮説

 前回の復習を簡単にした後,今後しばらくケインズ派の立場からマクロ経済学を説明することを伝えました.ケインズ派の立場なので,有効需要の原理,つまり需要が供給を決めるんでしたよね.需要が供給(GDP)を決め,国の中で発生した付加価値はだれかの所得になります.結果として,総支出,総供給,総所得のという3つが等しくなります(3面等価の原則).つまり,それぞれ別物ではなく,同じものを3つの面から眺めているだけなのです.
 さて,(ケインズ派では)GDPの大きさを決める需要ですが,需要は消費,投資,政府支出,輸出と輸入という5つの要素から成り立っています.この5つが変化すれば需要を通じてGDPを左右することになります.景気低迷の際に,「消費の冷え込み」や「民間消費の落ち込み」などという言葉がしばしば用いられるのはこのためです.なんと言っても消費は需要の構成要素の中でもっとも重要なのです.
 最後に,消費についての3つの仮説,「ケインズ型消費関数」,「恒常所得仮説」,「ライフサイクル仮説」について説明しました.細かい説明は省略しますが,いずれにせよ,所得の大きさが消費を決めることになりそうです.あ,限界消費性向という言葉は確認しておいて下さい.

 これら3つの説明と同時に,政府による財政政策の持つ効果についても説明しました.政府が支出を100億円増やすと,それがGDPや所得,さらには民間の消費にどのように波及していくかを説明しました.また限界消費性向の違いが財政政策の効果を左右することも確認しましたよね.

【おまけ】
 言うまでもないですが,遅刻や欠席してると内容がわからなくなるし,当然ながらテストも解けませんよ.

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