2008年6月2日月曜日

経済政策論 第7回

 前回に引き続き少子化問題です.

【授業の内容】
 少子化問題の大きな根っこが晩婚化・非婚化にあることを,前回指摘しました.というわけで,今日はまず「晩婚化・非婚化の原因は何か?」から始めました.
 みなさんの意見をまとめると以下のようになります.
・結婚への価値観の変化
 個人主義化,早く結婚しなくても良い風潮,結婚は不自由なものであるという印象
・収入の減少
 フリーター,契約社員の増加など比較的貧しい層が増えたため
・女性のキャリア志向
 高学歴化,男女雇用機会均等法

 上記が問題であるとして,どうやって解決すべきか尋ねると,「結婚は個人的なものであり,国が関与すべきではない」という意見が出ました.これが少子化問題の難しさでもあります.

 続いて,都道府県ごとの合計特殊出生率を見て,意見を聴きました.すると,最初の発見として「都会(関東,関西)の出生率が低く,地方に行くほど高い」というものがありました.その理由としては,個人主義化(しがらみからの解放),教育水準の違いなど,晩婚化・非婚化の原因と似たような意見が出ましたが,それとは逆に「女性の賃金が高いから出生率が低い」という意見も出ました.これはかなり鋭い意見です.女性の賃金が高いということは,出産・子育てにより失う所得も大きいということを意味しています.
 さて,我らが住む徳島県ですが,はっきり言うと田舎の割に出生率が低いと言う不思議な県です.どうして徳島の女性は子どもを産まないのでしょうか?
 その原因としては,「給料が低い」,「働ける場所が少ない」など労働環境を指摘する意見が多かったようです.
 というわけで,解決策としても「児童手当の拡充」,「働く場所の確保」といったものが出ました.

 今日の授業は意見がたくさん,しかも的を射たものばかりで,非常に有意義でした.「じゃあ来週も少子化で」と思ったのですが,みなさんはもう十分だったようです.
 次回は多数決の結果,「ガソリンの価格」になりました.経済政策論なのでガソリン税などが中心になるかと思います.

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