2008年6月11日水曜日

経済学A 第7回

 今回は資産運用つづきとして,株を中心に,その他の金融商品も説明しました.

【授業の内容】
 前回の講義の最後に,「毎年1万円をくれる魔法のカードがあったら,いくらで買うか?」という質問をしましたが,これは実は単純化された株の値段についての質問です.
 株というと多くの人が,安値で買って高く売る差益(キャピタルゲイン)を想像しますが,なぜ株に値段が付くかと言えば,配当が出るからです.つまり株の価値の源泉は配当にあります.
 上記のカードの価格の計算方法として,単純に1万円を足していくのではなく,現在価値という考え方を取り入れました.それにより株価の決定には次の2点が影響していることがわかります.
1.配当の大きさ
 将来受け取ることのできる配当が大きければ,その株の価値も高まる.企業の業績が好調であれば株価も上がるのはこのためです.
2.利子率
 利子率が高ければ将来受け取る配当の価値が下がってしまいます.そのため,株価も下がることが予想されます.また利子率が高ければ,リスクのある株を買わずに銀行に預金するから株の需要が下がり,株価が下がると考えることもできるでしょう.

 こういった株本来の価値から株価を推定するのをファンダメンタル分析と呼びます.対する(?)テクニカル分析は過去のチャートの値動きから将来の株価を予想するものですが,その論拠は弱いと言わざるをえません.

 周知の通り,株価は毎日変動するためリスクが存在します.ただし,株の組合せにより,リスクを減らすこともできました.

 後半は,株以外の資産運用として,様々な金融商品を紹介しました.紹介したのは,銀行預金,債券,投資信託です.
 僕個人としては,安全と思いがちな銀行預金にもインフレリスクがあることを理解して欲しいと思います.

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