2008年6月13日金曜日

開発経済学 第10回

 今回はJICA四国に協力いただき,講師をお招きして講演をお願いしました.

【授業の内容】
 講演には青年海外協力隊の隊員として活躍なさったお二方の体験談を伺いました.まず,ジンバブエで建築家として活躍された松村さんでした.ジンバブエの経済は,貧困に苦しむアフリカの中でも特に酷い状況であり,凄まじいインフレや外資の追い出しにより壊滅的状況と言えるかもしれません.
 そんな国の本当の姿を,首都ハラレと農村部であるムタサの写真などを元に説明していただきました.



 続いてフィリピンで理数科教育の質の向上に貢献された福田さんです.僕は個人的に教育に関心があるので特に興味深かったです.「初等教育では英語ができないと他の教科にもついて行けない」などフィリピン独特の問題も提起されていました.また中退者の多さ,地域間格差の大きさなど他の途上国と共通する問題も挙げられました.


 お2人は,協力隊の経験を通じて学ばれた点として次のことを挙げていらっしゃいました.
・異文化と交流することで自分で気づかなかった能力に目覚める
・日本を見つめ直す機会
・国の区切りではなく,個人を大切にできるようになった

 僕は,これらはすべて学生であるみなさんへのメッセージだったと思っています.中には講師の方に講演後に直接質問に行くなど,積極的な学生もおり,講演をやった意味があったなと嬉しく思っています.

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