2008年6月5日木曜日

開発経済学 第9回

 今日はODAについて説明しました.来週JICAから講師が来て下さるのにODAとは何かを知らないままだとマズイので.

【授業の内容】
 まずODAの定義から説明しました.定義の中に出てくるグラントエレメント比はODAとは何かを知る上で重要なキーワードです.
 次に図を用いてODAの具体的な内訳を説明しました.例えば青年海外協力隊は二国間援助の贈与であり,その中でも技術協力にあたります.一般の人には,ODAというと「貧しい国にお金をあげている」というイメージがあるかもしれませんが,それはODAの一部に過ぎません.

 ここで一息入れて,ODA民間モニターの動画を見ました.なるべく縁がなさそう,という理由でセネガルへのODA案件を見ました.

 後半は,日本のODAの特徴や目的,ODAに対する批判などを採り上げました.ODAには以前から批判が多いためか,この10年間は財政健全化の名の下に公共事業よりも大きく予算が削減されてしまいました.
 しかし,2002年のモントレー合意では,2015年までにドナー諸国はGNI比0.7%のODA拠出することになっています.現在この0.7%を超える拠出を行っている国はDAC加盟22ヶ国のほんの一部に過ぎず,日本は当然クリアできていません.
 先進国とってわずかな負担義務を果たせば,MDGsの達成に大きく近づきます.しかし,先進国にとって途上国の貧困は対岸の火事なのか,MDGsが予定通りに達成されそうな気配はありません.

【参考文献】
 ジェフリー・サックス「貧困の終焉」早川書房:課題図書です.

【おまけ】
 今日見たODA民間モニターの動画はこちらでも見ることができます.
http://www.apic.or.jp/plaza/oda_today2007/index.html

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