2007年5月1日火曜日

経済学A 第4回

 今日はGWの谷間,しかも雨にも関わらず多くの学生が出席してくれました。出席するのは当たり前と言えば当たり前かもしれませんが,僕が学生ならサボってたかもなぁ.

【授業の内容】
 今日の内容は大きく分けて2つ.
・マクロ経済学のつづき(景気回復策について)
・名目値と実質値

 マクロ経済学については,前回の知識を基に「ケインズ派はいかにして景気回復するか」を説明しました.政府が公共事業などにより支出すると,どのような流れでGDPを増やすことになるのか,確認できましたか?
 ポイントは政府が支出した額よりもはるかに大きい効果がGDPにもたらされる点です.

 さて,今日のメインは名目値と実質値.長期に渡る資産運用のためには両者をきちんと把握しておくべきです.両者を分けるポイントとなるのは物価でした.名目値というのはその年,その年の物価で測った値であり,実質値は基準となる年の物価で測ったもの,つまり物価の変動を除外した数値です.具体的な例としては,名目GDPと実質GDPの計算をしてみました.
 来年,再来年までの範囲で考えるのなら物価はほぼ除外して考えて良いのですが,資産運用というのは数十年単位で考えるべきものなので,物価を無視することはできません.ちなみに毎年3%づつ物価が上昇したとしても,およそ24年で物価は倍になります.塵も積もれば山となる,と言いますよね.普段の生活では,あまり物価の変動を意識することはありませんが,長い目で見ると物価を無視することのできません.

【来週までの質問】
 今すぐ100万円をもらうのと,5年後に100万円をもらえるのなら,どちらが良いですか?またその理由も考えて下さい.

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

名目値と実質値、少しわかりました☆
物価が変動するからややこしいのですね…。GDPの例では簡単な計算だったので、もしかしたら分かったつもりになっているだけかもしれません。だから、勘違いのないようこれからはより一層注意して講義をうけていこうと思います。
あと、基準年はどうやって決まるのか疑問でしたが、『いつにするかについては特に根拠はないと思う』とあったので、スッキリしました。

100万円を今もらうか、5年後にもらうかでは、ウチは今もらう方を選びます。これは3日くらい考えたのですが、将来の損得ばかり考えず、また、もらうだけもらい使わずにあたためておくのでもなく、『いま』必要なものを購入し、愛用していこうと考えます。
5年後、結局100万円が今の倍ほどの価値になっていたとしても、5年間の愛着がそれ以上の価値を表してくれると思います。
他にも考えはたくさんありますが、言いだすとキリがないので、自分が一番納得したこの意見を書きました。
まぁどちらにしても損はなく、利益が大きいか小さいかの差なので、もらえるものはもらい、嬉しく楽しく生きていけばいいと思います。

水ノ上 智邦 さんのコメント...

 コメントありがとう!あなたが最初のコメントです.HPを初めて1ヶ月,長かったです….

 さて,わかってもらえてなによりです.名目と実質は今後も出てくるのですが,なかなかわかりにくいですよね.
 僕は基準年の決め方を無意識に飛ばしていたのですが,学生から見ると違和感があるんですね.気がつきませんでした.これからもどんどん質問してくれるとありがたいです.僕にとっても勉強になります.

 100万円の選択,じっくり考えてくれたみたいで嬉しいです.今日の講義を聞いた感想もまた聞かせて下さい.