2007年5月24日木曜日

開発経済学 第7回

 今日が第1回レポートの提出期限でした.パラパラと読んでみましたが,「なかなか面白そうだな」というレポートがある反面で,「これが3,4年生のレポートか?」(悪い意味で)というのもあり,玉石混淆という印象です.そのうちに添削して返却します.次回はより良いものになるよう期待しています.

【授業の内容】
 今日は人口と発展というタイトルで,主に人口論の話をしました.
 まず,超長期の世界の人口を見てみましたが,1500年以降の増加は人口爆発という言葉が決して大袈裟ではないと感じます.この人口爆発は人口転換の過程で起きたようです.22世紀ぐらいになれば世界の人口も落ち着いてくるんでしょうかね?
 次に,前回の復習としてマルサスの罠を簡単に説明しましたが,前回の補足として,マルサスはいくつかの前提条件を置いていました.それは規制原理,増殖原理と呼ばれるものです.人間は特別な妨げがない限り増殖するというのが増殖原理ですが,今の日本には当てはまらないようですね.まぁ,マルサスは19世紀の人ですし,その当時からすればマルサスの仮説は十分妥当なものだと思います.その後の人口にまつわる仮説として,ライベンシュタインの効用=不効用仮説(費用=便益仮説)について説明しました.子供を持つことの影響を,効用と不効用に分け,両者の大小関係で両親が出生を決定するというものでした.
 続いて,ベッカー,イースタリンと紹介したかったのですが,途中でOLPCの話をしたため時間切れで次週持ち越しです.OLPCについては公式HPを参照(日本語もあり).
http://www.laptop.org/index.jp.html
 OLPCは日本では普及に積極的な団体がまだ見あたりませんし,興味がある学生は働きかけるとおもしろいことになると思いますよ.

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